なぜ面白いのか

見たもの触れたものを保存しておく場所。映画、ドラマ、ゲーム、書籍の感想や考察。

映画

内なるカテリーナと対話せよ「9人の翻訳家」感想

いやはやよい映画を見た。 このブログを読むような人にはとてもおすすめしたいし、気づいたことをまとめておきたいので記事にしておこうと思う。 おすすめしたいと言いつつがっつりネタバレしているので、まだ見てない人はここで引き返してくれないか。 まず…

イカロスの翼はエクスカリバーとなる「キングスマン ファーストエージェント」感想

元旦早々に見に行った「キングスマン」のおかげで血と硝煙の匂いのするお正月になったわたしだが、本年もよろしくお願いします。 キングスマンシリーズは1作目から追っているので今作も楽しみにしていた。 「むちゃくちゃやりよるwww(世界史的な意味で)…

幻想と作り物「グランドブダペストホテル」感想・考察

以前から見たいと思っていた「グランドブダペストホテル」をようやく見ることができた。 見たいと思ったきっかけはエイダン・ギレンのインタビュー。その後「ピーキーブラインダーズ」でエイドリアン・ブロディを知り、彼も出ているこの作品をもっと見たくな…

エティオン式改造人間の欠陥「ワイルドスピードスーパーコンボ」考察

お盆を経てなお勢い衰えず、このブログのワイスピ記事に感想を読みに来る方がたくさんいる。スーパーコンボ、好調なようだな!(たぶん) さて今日は週末に開催されたホブデカオフ会の議事録……というか酔っ払ってしゃべり倒した内容をなんとか思い出しながら…

「ワイルドスピードスーパーコンボ」カメオ出演と次回作の示唆(ネタバレ)

昨日は大変興奮しながら「スーパーコンボ」の感想を書いたわけだが、一夜明けてみたらアメリカで面白いニュースが流れており、まだあまり日本では流れていないようだったのでまとめてみることにした。 原文はこちら。ロック様のインタビュー動画もあるよ! w…

シャンパン野郎&フーパス缶コンビが行く「ワイルドスピードスーパーコンボ」感想

待ちに待ったホブス&ショウ、見てきたーー!! スーパーコンボとかいう最高に頭の悪い邦題もこのシリーズに限ってはアリかな! カツカレーにハンバーグのせて食べるみたいな映画になるってみんなわかってたしね! 実際そうだったしね! さっそく感想メモを…

過去との和解「アベンジャーズ エンドゲーム」感想

ここのところ、エンドゲームとゲームオブスローンズのおかげでメンタルを揺さぶられすぎてボロボロなのだが、そんな人が世界中にごろごろ存在しているに違いない昨今である。平成最後、地球でもウェスタロスでもいろいろなことがあったなあ。 さてそんなこと…

タイムトラベル理論の整理「アベンジャーズ エンドゲーム」考察

! 見てきたーーー! 公式情報すら一切見ずに今日を迎えたため、上映時間が3時間もあるということをまったく知らず、な、なんかだいぶ時間がたった気がするけどまだ終わらない雰囲気だな……? と思いながら見ていた。買ったドリンクを序盤で一気飲みしていた…

なぜ主人公はニュート・スキャマンダーでなければならないか「ファンタスティックビーストと黒い魔法使いの誕生」感想

グッドニュース! ブログのアクセス数が100万をこえたぞ! 世の中にはこんなにも他人の感想をわざわざ検索して読みたいと思っている人がいるのだということを、ブログを始めてつくづく感じた。最初は誰も読まないだろうと思いながら書いていたものだが、ここ…

「僕のキャリアはピンボール」エイダン・ギレンインタビュー訳

http://s3.amazonaws.com/interview-slideshow/slideshow/49293/index.html 「プロジェクトブルーブック」待機中のみなさまこんばんは。 目下最大の関心事は日本で「ブルーブック」がどの媒体で配信されるのかなのだが、先日読んだエイダン・ギレンのインタ…

バディもの好き大歓喜「ヴェノム」感想

映画「ヴェノム」を見に行ってきた! 前評判ですでに、どうやらダークヒーローものというよりはバディものとして楽しめそうだという腹づもりでいたわけだが、思った以上にがっつりバディものだった! ひとまず初見でのネタバレ感想メモ。一度見たきりなので…

ふたつの滴「裏切りのサーカス」ネタバレ感想

ここのところ、通勤時のゲームタイムが映画タイムになっている。 iPadに映画を一本DLしておくと、行きと帰りのバスの中でだいたい見終えることができる。ただしだいたいいいところで勤務先に着いてしまうため、一日中続きが気になるというのが問題点だ。 さ…

恋する青年の信仰告白「ペイン Buddy Boy」感想

エイダン・ギレンの若い頃の作品を見ようキャンペーン中。 「ペイン(原題 Buddy Boy)」は1999年の作品だから、30代になったばかりのギレンさんが拝める。「ファイナルステージ」よりさらに若い。 吃音があって繊細そうでいかにも薄幸そうな主人公フランシ…

何も知らない J・J・カーティス「映画・ファイナルステージ」感想

2002年の映画の感想を今頃書いて誰か読む人がいるのか不明だが、わたしが見たのは昨日なので今から書く。 「ファイナルステージ(原題 Final curtain)」、わたしはもちろんエイダン・ギレン目当てで見た。主演映画ではないし、若き日のギレンさんのクズい役…

混沌の時代に贈るおとぎ話「シェイプオブウォーター」感想・考察

ようやく見に行けた「シェイプオブウォーター」。劇場で見ることができて本当によかった。 すでにいろいろな人が感想をしたためているが、わたしもそこにひとつ投じておきたい。 ネタバレ全開につき注意。

映画「ブラックパンサー」における死と再生

遅ればせながら、映画「ブラックパンサー」を見てきた。 さまざまなテーマを織り込みながら、話のベースは古典そのものなのでさすがにうまくまとめるなあという感じ。 ここではストーリーラインへの感想というよりは、個人的に気になった「死と再生」のモテ…

ネルソン・ラズボーン卿の萌えポイントを全力で語る「シャンハイナイト」感想

https://amzn.to/2uKnMWt やっと! やっと見た!「シャンハイナイト」! もちろんこのお方、ネルソン・ラズボーン卿が目当て! 若き日のエイダン・ギレンの美しさと華麗なアクションを堪能できる一本だった。 主役のお二人についてはすでにたくさん感想もあ…

雷神降臨「マイティソー バトルロイヤル」感想

「マイティ・ソー バトルロイヤル(原題:ラグナロク)」を見てきた。 客席のあちこちから終始くすくす笑いの漏れる、楽しい映画だった! これまでの「ソー」のシリーズとはまた一味違う、しかしソーの「雷神」としてのアイデンティティが過去作のどれよりも…

白い「ノート」をどう読むか? "The Note" 感想

ここ数日、一部のエイダン・ギレンファンの間で「ザ・ノート」というショートフィルムが話題である。 2013年に公開されたアイルランド映画で、全部で20分余りの短い作品だ。 セリフは少なく、美しい音楽と映像と、ギレンさんの繊細な表情の変化で彩られてお…

極上のカーポルノ&ミュージックビデオ「ベイビードライバー」感想

「ベイビードライバー」を見てきた。 先日「スパイダーマンホームカミング」の前座?として流れたプロモ映像に度肝を抜かれ、わくわくしながら見に行ったところ、思った以上にフェチ心をガンガン突かれる映画だった。 なるべくネタバレせずに感想を書いてみ…

デッカード・ショウとその家族「ワイルドスピード」キャラ語り

「ワイルドスピード アイスブレイク」のデッカード・ショウがすっかり気に入って、今さらながら過去作を見たりしている。初登場の頃のホブスってまだ今ほど人間やめてないなあ! 本日は、アメリカで出たブルーレイについて&ショウファミリーについて語って…

聖剣無双で自らの嗜好と向き合う「キング・アーサー」感想

巷で噂の「聖剣無双」に、我が愛しのリトルフィンガー(の中の人、エイダン・ギレン)が出演していると知って、ダッシュで見に行ってきた。 このブログでもかつて何度か書いた気がするが、およそ「感想」と呼ばれるものはすべて、対象を通して自己を語るもの…

ハイスピード子守アクションを堪能「ワイルドスピード アイスブレイク」感想

突然だが、わたしの住む町には4DXの映画を見られる施設がない(というかそもそも映画館が遠い)。4DXは楽しいらしいと話には聞いていたものの、これまで試す機会がなかった。 が、ついにゴールデンウィークに初体験してきた。ワイルドスピードの最新作で。 …

曲線と非対称性「塔の上のラプンツェル」アートブック感想

先日買ったディズニー版「塔の上のラプンツェル」のアートブック(The Art of 塔の上のラプンツェル)が素晴らしかったので、それについて書き残しておきたい。 結論から言うと、映画ファンはもちろん、絵やデザインを学んでいる人、携わっている人みんなに…

人が世界に触れるとき「鑑定士と顔のない依頼人」感想

ジャンル名を言うことがネタバレになる作品がある。どういう傾向の作品なのか知らない方が楽しめる作品はたくさんある。 この映画はそんな作品だった。 レンタルで映画を見る場合、置いてある棚の並びから作品の傾向がわかってしまう。 最近「おすすめ映画」…

A面からB面へ、「ガラハド」は歌い続ける「キングスマン」感想

わたしは「この作品を見よう」と決めたら、トレイラーの類を一切遮断するタイプの人間だ。 映画もドラマもゲームも同じである。 時として「それがどんなジャンルの作品か」という話題自体がネタバレになってしまう作品がある。「どんなキャラクターが登場す…