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シオンがリーク化しないための10の方法「ゲームオブスローンズ」考察

まずタイトルを見て意味がわからなかった方は即ブラウザを閉じるか、別のページに移動してほしい。

 

 

 

そしてタイトルがネタバレではないのかとわたしも思ったが、カタカナで「リーク」と書かれれば大抵の日本人は leak(漏洩)を思い浮かべるだろうし、「リーク化」と言われても意味がわからないだろう。なのでこのタイトルは一応アリかなと判断した。

というわけで今回はS4までのネタバレを含むシオンの話。

 

 

 

現在友人がS4を見ており、ときどき感想を話し合っている。

シオン・グレイジョイは作中最もかわいそうなキャラの一人であるというのが、我々の共通認識だ。

どういうルートをたどればシオンがリーク化せずにすんだのか、一度ならず考えたことがあるファンは多いだろう。

これだけよく練られた物語にifを持ち込むのは無粋だとはわかりつつも、やりきれない気持ちを処理するためにここにまとめてみる。

 

  1. ベイロン・グレイジョイが反乱を起こさない

まずはここまでさかのぼってみた。

ベイロンが反乱を起こさなければシオンがスタークの人質になることもなく、鉄諸島でグレイジョイ家の跡取りとして無事に育ったことだろう

(訂正:シオンには兄がいるので、ベイロンが反乱を起こさなければ兄が殺されることもなく、シオンは鉄諸島の第三王子として能力相応の職につけたのではないかと思われる)

しかしその他の世界が正史通りに進めばいずれロブが挙兵し、ウィンターフェルは空になり、そこにシオンが攻め込む可能性はある。

グレイジョイ家の全面的な協力があればボルトンとも対等に戦えたかもしれないが、リーク化の可能性はないわけではない。

 

  1. スタークへの人質にはヤーラを送る

跡継ぎ予定の男子でなければ人質としての価値は低いかもしれないが、このifを検討するのは面白い。

スターク家にシオンではなくヤーラがいたら?

ひょっとしたらロブといい感じになったかもしれない。

サンサとはあまり仲良くなれそうにないが、アリアやブランとは仲良くやれるかもしれない。

しかしリトルフィンガー現象が起こらないとも限らないので、人質の子が本家の異性の子と仲良くなりすぎるのも危険である。

彼女がスターク家で育っていればもともと自分が跡継ぎだという意識もないし、スターク家では女子に武芸を教える習慣も(基本的には)ないのでウィンターフェルに攻め込むなどという無謀な行為も起こらなかったはずだ。

 

  1. ネッドが王の手にならない

「ジョン・アリンが死なない」

「ライサからキャトリンへの手紙が来ない」

と言い換えてもいい。

このifを想像した人は、シオン絡みでなかったとしても多いに違いない。

これがなければスターク家の一連の不幸も起こらず、シオンも無事だったはずだ。

ネッドはキングスランディングに行ってはいけなかった。

が、これを成立させるためにはおそらくかなりさかのぼって「タリー家がベイリッシュ家の子供を引き取らない」という隠しフラグが必要になる。

これが成立した場合、「ゲームオブスローンズ」というドラマは存在しなくなるわけだが。

 

  1. ロブが挙兵しない

ロブがウィンターフェルにいればこんなことにはならなかったはずだ。

しかしネッドが壁送りになると信じて待つのはアリだとしても、結局処刑されてしまっては挙兵もやむなしかもしれない。

ただ、たとえば一気に南下するのではなくスタニスと連携しながら待ちの姿勢で攻めるなどの方法をとっていれば、ウィンターフェルがあんなに無防備になることもなかった可能性がある。

とはいえロブは血気盛んだし、シオンも挙兵に対しては積極的だったし、止めることができたかもしれないキャトリンは不在だったわけで、これが成立する可能性はかなり低いと思われる。

 

  1. シオンを一人で鉄諸島に送らない

スターク勢にとって直接にして最大の失策はこれであろう。

ここはロブや側近たちがもう少し賢明であれば避けられた点だ。

ロブは「シオンを行かせてはいけない」というキャトリンの指示に従っておくべきだった。

シオンはロブに「前線に残って手柄を立ててくれよ~」などとおだてられれば「おkwwwww」と言いそうなキャラではないか(当時は)。

人質は人質になっていなければ意味がないのだ。

鉄諸島に送るのは信頼できるスタークの家臣にして、シオンは手元に置いておくべきだった。

誰かをシオンにつけて送るという手も考えたが、よほどの人物でなければ、気持ちを揺さぶられまくるシオンを制御しつつベイロンと交渉するのは難しいと思われる。

 

  1. 北部で外交能力の高い人材を育てておく

7 にも関連するが、北部には交渉力の高い人材があまりいない

シオン以外に誰を鉄諸島に送るべきか考えたとき、ベイロンと対等に交渉できるスキルを持った人材が思い浮かばなかった。

たとえばタイウィン、ティリオン、ヴァリス、リトルフィンガーなどが(本来の立場はここでは置いておいて)ネゴシエーターとして派遣されていれば、交渉も優位に進められそうだ。

サーセイを送った場合も協力の約束は取り付けられそうだが、同時に火種もまいてくるのでその後もっと悪いことが起こりそうだ(リーク化以上に悪いことを思いつくのは難しいが)。

 

そもそも北部には、誠実、実直を良しとする文化的風土があるように思う。ネッドがその典型だ。狡猾ともいえる政治的駆け引きなど、むしろ忌避すべきものと考えていたように見える。

しかしあの世界で誠実かつ実直な人間など生きられない(よくスターク家が今までお取り潰しにあわなかったものだ)。

政治を志す者には、高い外交能力は必須ともいえる(現実でも同様だ)。

メイスター・ルーウィンなどがそのあたりをもう少し教えられていれば、あるいはそういった人材を育てていれば(というかシオンをそういうふうに育てていれば!)、グレイジョイ家との交渉のみならずさまざまな場面がスターク家に優位に動いたのではないだろうか。

 

現在スターク家の人物の中で(もうかなり減ってしまった)この外交能力が最も高いのはサンサであろう。

キングスランディングという「戦場」で、タイウィン、ティリオン、ピーター大先生らの実演を目の当たりにして成長した彼女は、それなりに狡猾さを身につけているはずだ。今後の活躍に期待したい。

 

  1. ロブを裏切らない

説明不要の重要項目。

 

  1. シオンの教育を徹底する

6や7とも関連するが、シオンのアイデンティティ醸成がもう少しうまくいっていればこのようなことにはならなかった。

つまり、あくまでグレイジョイ家の一員として徹底的にスターク家の子供とは区別して育てるか、もしくは完全にスターク家の一員というアイデンティティを与えるべく区別なく育てるか。

最終的に「スターク家からの使者」として鉄諸島に派遣するのなら、やはりもっと徹底してスターク家として育てるべきだった。

ベイロンから問い詰められても「スターク家の使者として来た」と胸を張って言えるように

シオンが帰る場所は鉄諸島ではなくウィンターフェルだと思わせられるように。

家臣らも含めてシオンをスターク家の一員として扱うのは難しいだろうが、それでもそうしていればと思わずにいられない。

 

  1. ダイアウルフがもう一匹生まれている

8との関連で。

1-1でダイアウルフがもう一匹生まれていて、それをシオンが育てることになっていたら。

あのオオカミたちはそれぞれ、離れ離れになった家族にとって「スターク」の象徴となり、心の支えになっている。

あのオオカミこそが「スターク」としてのアイデンティティを与えてくれるものになりえるのではないか。

ゴーストを壁にまで連れていったジョンは、黒衣をまとっても根本的にスタークの人間だ。

もしオオカミがもう一匹いて、それをシオンが育てていて、それを鉄諸島にも連れて行っていたら、アイデンティティが揺らぐことはなかったかもしれない。

心が揺らいだとき、支えになってくれたかもしれない。

このifはかなり面白いと思うのだが、誰かが何かを選択すればもう一匹生まれるというものではないので人間にはどうしようもできない。

文句は〈古い神々〉に言うしかないのである。

 

  1. 包囲されたときに即脱出して壁に行く

最後の選択肢。

メイスター・ルーウィンの助言に従って、城主専用の抜け道を通って脱出し、壁に向かって黒衣をまとう。

ジョンに半殺しにされる可能性は高いが、それでもリーク化よりはマシである。

 

 

以上いろいろ書いてみたが、ほかにも分岐点はあるだろうし、ファンがそれぞれifを妄想するのは楽しいだろう。

この記事もファン同士の話題の種にでもなれば幸いである。

 

ちなみに先ほどの友人と、シオンはこの先生きのこれるのかという話もした。

生き残っても幸せになるのはもう無理かもしれない。

わたしとしてはせめて何か意味のある死を、と望むばかりである。

もしくは生きてスタークのために償い続けるルートもありえるかもしれない。

いずれにしてもラムジーには死んでほしい(直球)。

いや、ラムジーは好きだが、彼もジョフリーらと同じで最後に死んで話を盛り上げるキャラだと思うのだ。