なぜ面白いのか

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「グランドツアー」台本担当リチャード・ポーターによる1-6舞台裏解説

ハッピークリスマス!

「グランドツアー」のクリスマス回が面白くて、何度も見直してクリスマスを満喫している。クリスマススペシャルがクリスマスに放送されるって最高だな!!

久しぶりにポーターさんが1-6解説をしてくれたので、今日は本編を再度見直しつつ解説を読んでみることにする。

Twitter などを眺めているとときどき誤解している人がいるのだが、「グランドツアー」は台本担当も音声もカメラマンも、「トップギア」時代から継続している人がたくさんいる。わたしのお気に入りカメラマンのイアン・メイさんも(ジェームズのために予約していたスイートルームをぶんどる人)、新「トップギア」に残りながらも「グランドツアー」の撮影にも協力している。旧「トップギア」にお気に入りスタッフがいた人は、両方のスタッフロールをチェックしてみては。

 

 

はじまるよー!

(^J^) <8時からGT新作のライブツイートを始めるよ。お付き合いよろしく。

(↑ 適当に作ったすにふの顔文字)

早速「自分のコンドーム持ってきてね」とコメントされている。三人分のコンドームのセリフを書いてるのがすにふ本人なんだよなあ…。

 

(^J^) <それじゃ始めるよ。台本担当、えっと、つまり僕による、ライブツイート!

やっと "twatteration" につっこみを入れる人がいたと思ったらこれだよ! 造語誤字ブームなのだろうか。

 

フィンランドへようこそ

(^J^) <まず気づいてほしいのはこのエピソードのタイトル(Happy Finnish Christmas =フィンランドでハッピークリスマス)。これがヤバい下ネタだってことに、アマゾンの人は誰も気づかなかった。まあみんな無視することにしたのかもしれないけど。

これ、最初意味がわからなくて、でもきっと Finnish を finish と読み替えた駄洒落的なものだろうと調べたら、やっぱりすごい下ネタだった。コメント欄で「わたしも気づかなかった!」と爆笑している人多し。気づかないふりをしてくれたアマゾンさん(たぶん)、やさしい。

「ハッピーフィニッシュ」とカタカナで書くだけで意味はお察しいただけると思うが、どうしても気になる方はこちらをご参照あれ。

Urban Dictionary: happy finish

 

(^J^) <「私をかなり好きだったスパイ」っていうのもスカンジナビア映画タイトル遊びの案にあがってたよ。

元ネタは007の「私を愛したスパイ The Spy Who Loved Me」。下ネタじゃなくて微妙になっただけじゃないか!

放送されたネタを見てみると、

(゚∀゚) <Four Funeral and a Funeral!

これは "Four Weddings and a Funeral"「4つの結婚式と1つの葬式(日本語タイトルは「フォーウェディング」)が元ネタだが、これだと全部葬式になってしまう。

J`・ω・) <When Harry Shot Sally

元ネタは "When Harry Met Sally" 「ハリーがサリーに出会ったとき(日本語タイトルは「恋人たちの予感」。「ハリーがサリーを撃つとき」では殺人事件ではないか。

(`゚Д゚) <Girl with the Pearl Necklace

元ネタは "Girl with a Pearl Earring" 「真珠の耳飾りの少女」、フェルメールの絵画だ。どうして「真珠の首飾りの少女」でこんなに受けるのだろうと思ってこれも調べてみると(こんなことをしているからこのブログに「下ネタ」で検索してやってくる人が増えるんだぞ!)、大変な下ネタだった。

Wikipediaで画像を見ると一目瞭然なのだが、この記事を人前で開くと社会的信用を失いかねないので、気になるという人は周囲に気を付けながら開いてほしい。お子様は開いたらだめだよ!

Pearl necklace (sexuality) - Wikipedia

 

なおこのネタにともなって、Twitter では映画パロディ大喜利が始まった。
#GrandTourAFilm のタグで見ることができる。こういうの↓

「ローグワン」、先日見てきたが面白かった。

 

マスタングとフォードフォーカス

(^J^) <これはハモンドがフィロメナ・カンクをやってるところ。

((゚∀゚) <あれが何だかわからない。今朝はなかった のシーン)

フィロメナ・カンクはダイアン・モーガンというコメディアンの持ちネタで…

詳しくはぐぐってほしい。

なお例の戦没者慰霊碑の件に関してTGと絡めてリプライしている人がいたが、

(^J^) <意味がわかんないな。

と流されていた。公式としてはそう言うしかないか。

マスタング登場シーンでロシア国歌を流した理由も解説がほしかったところだ。

参考演奏(18秒から)↓

youtu.be

すごい演奏である。プーチンの表情が怖い。

 

(^J^) <GTですごいところといえば、衣装の予算だよね。見てわかるように、ゼロってこと。

ストーンヘンジでのジェレミーとリチャードのシーン)

今回は衣装にお金をかけたシーンもあったがしかし…

 

カンバセーションストリート

(^J^) <くそ、失礼、先に言っておくべきだったんだけど、今回はベルベットアレルギーの人向けのエピソードじゃないんだ。

J`・ω・) ←ベルベットのジャケットを着ている人

 

(^J^) <余談だけど、ここで撮影したのは雪景色を背景に使いたかったからなんだ。でも撮影二日前まで、全然降ってなかったんだよ。

 

マスタングに戻る

(^J^) <閉鎖された道路だから無茶やっても大丈夫ですよっていうおしらせのために、あの看板は必要だったんだ。

(英国カーチェイス協会の看板のこと)

(^J^) <英国カーチェイス協会が実在するのかと思ってる人がいるなら…そんなのはないよ。

あるのかと思ってたのに! 007の撮影とかに協力してるのかと思ってたのに!(純粋な視聴者)

 

(^J^) <お気に入りのシーンが来るぞ…

(^J^) <これ! トラック回避するところ。すごいよね。

このシーンは実際、初見時は驚いた。何度見てもすごい。

GT公式「これどうやったの? びっくりした」 お前もか。

(^J^) <スキルがあるのさ

 

(^J^) <ラップタイムをボードに貼るのからスクリーンに出すように変更したんだけど、これってちょっと面倒だしわかりにくいね。

「ラップボード」を使うのは「トップギア」に怒られそうだからということで避けているようだ。

 

(^J^) <ジェレミーがジェームズに「どっちがほしい?」と聞いて、ジェームズが「フォーカス」と答えて、ジェレミーが「どんくさい状態というのは君にとってスポーツなんだな」と言うシーンがあった。

カットされた模様。そういう話もっと聞きたい。

しかしマスタングの方が遅いとは。わたしも会場のみなさんと一緒に溜息だった。

 

サンタのおうち

(^J^) <ずっと見てるファンは気づくかな。サンタのおうちの背景にあるあの棚、突然消えるんだ。ジェレミーが壊したからなんだよ。

見直してみたが、確かに最初はテレビの下の飾りが置いてある棚が二段だったのに、フェラーリチェスセットの紹介後には一段になっている!

ファン「どうして壊れたのか聞いておかなくちゃ」

(^J^) <棚の上にテレビを落としたの。

そこも放送すればよかったのに!

 

(^J^) <"Messing around with sex things" このセリフはお気に入りの変なアドリブだよ。

字幕では「コンドームに触れる」と訳されていた(ジェレミーのセリフ)が、mess around with にはいろいろ意味があるようだ。

  1. 〔気まぐれに〕~をいじり回す、~をもてあそぶ
  2. ~をやり損ねる[台無しにする]
  3. (人)をなめてかかる、(人)に対してふざけたまねをする
  4. 〔仲間と〕付き合う
  5. (人)といちゃつく[セックスする]
  6. (人)と不倫をする

mess aroundの意味・用例|英辞郎 on the WEB:アルク より

 

つまり確かに「コンドームに触れる」の意味もあるが、「コンドームを台無しにする」「コンドームといちゃいちゃする」などの意味もこめたジョークだったようだ。

すにふが書いてくれたおかげでわかったが、こういうのは知ってないとわからない。もっと勉強しなくてはならない(こうして下ネタ知識ばかりが増える)。

 

(^J^) <このシーンを撮ってるとき、ボブ・ゲルドフが "What the fock is going on?"(一体何が起こってるんだ?)と言うのをはっきり聞いたよ。

(ボブがジェームズのおなかに突進するシーン)

カメラが拾ってなくてよかったね。

 

フォードとフェラーリ

(^J^) <エンツォ・フェラーリと紫のインクの、X-Ray トリビアを調べたことがある。決定的な答えはないんだけど、すごく面白い。

エンツォがいつも紫のインクを使っていたというのは有名な話のようだが、X-Ray トリビアというのは日本語でぐぐっても出てこなかった。どういう話だろう?

【170110追記:情報提供いただきました!】

X-Ray とは Amazon ビデオの機能らしい。キャストのプロフィールや舞台裏について見ることができるとか。ただし日本では使えないようで、残念。Amazon JP さん頑張ってください。情報提供ありがとうございました!

-------(追記ここまで)--------

 

(^J^) <ベストアンサーは、父親への敬意説だと思う。エンツォの父親は、アニリンを使った消えない鉛筆を使ってた。その鉛筆で書くと紫の線になったんだって。

どうやらエンツォがなぜ紫のインクを使っていたかという謎に諸説あるようだ。それがX線とどう関係するのか気になるのだが。

 

(^J^) <これは実はP3/4だってことに気づいてひけらかす人もいるかもね。純粋なP3はもう残ってなくて、全部P4になったんだ。

フェラーリP3もかっこよかった。あのエンジン音!

J`・ω・) <AVANTI!

ジェームズはイタリア車に乗って興奮するとこのセリフを口にする。英語でいうところの "forward" にあたるイタリア語。

 

(^J^) <ジェームズは僕たちがどうやってこれに取り組むかすごく気にかけてたよ。彼は几帳面で正確な人だからね。

歴史ドキュメンタリーはジェームズの得意分野だが、背景にはスタッフの苦労が。

(^J^) <でも最終的にはそのまま放送したよ。完全に関係あるわけじゃない細部にこだわると、ストーリーが泥沼になっちゃうから。

 

(^J^) <こういう歴史ドキュメンタリーが気に入ったら、次のシリーズにすごいのを作るから待ってて。

 

J`・ω・) <ル・マンの話を気に入ってくれた人がたくさんいて嬉しいな。ああいう歴史ものが好きなら、ジェームズ・メイの Cars of the People もアマゾンで見られるよ。 #宣伝

アマゾンJPさんも見られるようにしてください。とりあえず「トップギア」を公開してください。ノーカット版で!

 

(^J^) <さて、今回のエピソードとライブツイートはこれでおしまい。気に入ってくれたら嬉しいよ。

 

おまけ

(^J^) <待って、このエピソードのおまけ画像があるんだ。

 

(^J^) <ロンドンオフィスで、ハモンドが北極用スペシャルコートを試着して、ちょっとサイズが大きいことに気づいたところ。

サウスパークのケニーか!」というコメントが殺到している。

(^J^) <ラップランドの小さな空港で飛行機の出発が遅れたときに起こったこと。

ここには写ってないが、ジェームズもしっかり遊んでいる写真がこちら↓にある。

ssayu.hatenablog.com

(^J^) <ようやく搭乗になると、ジェームズ・メイはどこだゲームが始まるよ。

どれだろー、わかんないなー(棒)。

しかしこんなに雪が積もっていても飛行機が飛ぶものなんだな。

 

ジェームズが絵文字を使っている珍しいツイート。

 

ファン「クリスマスディナーの席に座ってるくらいなら、ジェームズ・メイとドライブしてニッケルバックを聞いた方がマシだよ」

J´・ω・) <かわいそうに、よほどひどいクリスマスなんだね

同情している。

 

GT公式(GTコンドームが商品化されてないと嘆くファンに対して)「グッズ化商法のアイデアをもう一つ思いついた。クリスマスカードはどう? 奥さんへのプレゼントを忘れてたとき用に」

こんなカードをGTファン以外に贈ったら絶縁されるぞ!

その後しばらくGT公式あてに「ハッピークリスマス」のリプライを送ると、公式クリスマスカード画像がリプライされていたようだ。

 GT「ちょっと早いよ!」

ネタを先に言うのはダメらしい。

 

みなさんもよいクリスマスを!

来週から旅に出るためしばらく更新が滞ると思うが、そのうち年末のGT感想も書くので、(もしも毎週読んでくれている人がいたら)気長にお待ちください。

ssayu.hatenablog.com

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