なぜ面白いのか

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ダブリンでフードツアーに参加してきた話

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今年の夏休みにダブリンで参加したアイリッシュフードツアーがとても楽しかった。

そろそろ記憶が薄れつつあるが、なんとか思い出しながらレポしてみる。

ちなみに参加したのはこちらのツアー。

Irish Food Walking Tour of Dublin 2019

約3時間でダブリン中心部にある3つのレストラン・パブを回り、それぞれのお店でアイルランド料理をいただくというもの。

ポイントは、

・食事だけではなく飲み物代も料金に含まれる(アルコールを頼んでも追加料金なし)

・最初のお店ではスターター、2番目のお店ではメイン料理、最後のお店ではアイリッシュコーヒーとデザートという流れ

現地集合現地解散なので酔っ払ってもホテルに帰れるだけの理性は残すこと

・どのお店もトイレはきれい(重要)

・ガイドさんのアイリッシュアクセントでの解説が楽しい

・いろんな国の参加者と話せるのも楽しい

・そこそこの距離を歩き、一部石畳のところもあるため歩きやすい靴で

・ツアー概要を読んで理解できる程度の英語力があれば参加に問題はないはず

こんな感じ。

 

 

ツアー前のわたし

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聖パトリック大聖堂

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古い楽譜が展示されていました

その日わたしは朝イチで聖パトリック大聖堂とクライストチャーチ大聖堂を見物し、アイルランドにおけるカトリック文化について学んだあと、流れるようにギネスストアハウスに向かった。

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世俗文化も学ばなくてはならないので

ちなみにわたしはあらかじめダブリンパスを買っていたため、これらの教会やギネスストアハウスなど主要な観光地&観光バスはすべてフリーパスであった。

The Dublin Pass – Your Sightseeing Pass to Dublin

加盟施設のリストを見て、行ってみたいところが複数含まれていたら購入を検討してみていいと思う。毎回チケットを買わなくてもいいというのはかなり精神的に楽だった。

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こちらはクライストチャーチ大聖堂

ギネスストアハウスではギネスを作る行程を学んだあと、実際に試飲することができる。

Guinness Storehouse

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なんてスタイリッシュな展示なんだ

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ここが天国か

夜にフードツアーに参加する予定だったため、「本日のスープ」とギネスというひかえめなランチ。しかしこのスープがかなり濃厚で、このアイルランドらしいパンもおいしくて、まわりはみんなギネスを片手にほろ酔いの人ばかりで、まさに天国。

日本のスーパーで缶入りのギネスを買ったことはあったが、新鮮さ&注ぎ方でここまで別物になるのかと感動した。やはりビールは醸造所から1mでも近いところで飲むべし

その後観光バスでダブリンをぐるっと一周してから宿に戻って一休み。万全の体勢でフードツアーへ向かった。

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眺めがよくて最高! と思った5分後に雨が降り始めた

 

ダブリン城前に集合!

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小さなバーやパブが並ぶテンプルバーの一画

ツアーに申し込むとバウチャーにその回の集合場所が書かれているので、指定された場所に向かうべし。わたしの集合場所はテンプルバーの中心地、ダブリン城の近くだった。

行ってみると、その日の同時刻開催のダブリンウイスキーツアーのグループも待機中であった。ウイスキーツアーも楽しそうだなあ!

我々フードツアーのグループは、オーストラリアから来た夫妻、カナダから来た夫妻、ニューヨークから来たカップル、日本からぼっち参加のわたしという構成。

ガイドさんは女性の方で、これぞダブリンアクセント! という感じの話し方でアイルランドの食文化を解説しながら町を案内してくれた。食べ物の話だけでなく、歴史や宗教、アイルランド語、その日のツアーでは行かないけど近くにあるおすすめのレストランについてなどいろいろな話をしてくれた。

 

1軒目 BOXTY

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店名=名物料理の名前という潔いネーミング

この日の一軒目、前菜のお店は BOXTY というレストラン。

Dublin Restaurant Temple Bar - Gallaghers Boxty House

後から知ったがなかなかの有名店らしい。もちろんツアーの方で予約を入れてくれているので待たずにすぐ入れる。

「ボクスティ」とはアイルランドの名物料理で、芋を揚げたパンケーキのこと。どう考えてもビールに合うやつだ。

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揚げ芋、まずいわけがない

これで二人分。向かいの人と分け合って食べる。

細切りボクスティと、チーズとトマトをのせたパンと、あと謎の前菜。全部おいしかった。ボクスティ+ガーリックマヨネーズという最強の組み合わせに、ビールが無限に飲める。

この店では自家製ビールを出しているためギネスは飲めない。が、ガイドさんおすすめのレッドエールは確かにおいしかった!

Netflixにある「腹ペコフィルのグルメ旅」2-2アイルランド回でこのお店が紹介されている。ダブリンの景色や周辺の町も紹介されていて楽しい。旅行前に見ておくべきであった。

www.youtube.com

こういうノリの番組。楽しいのでよく料理中に流している。

 

2軒目 THE OAK

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青を基調とした上品なお店。でも入りやすい雰囲気

本日のメイン料理をいただくお店はこちら。

The Oak | Lounge, Bar and Restaurant in Dublin City Centre

 

最初の集合時にガイドさんからパイシチューフィッシュアンドチップスどちらにするか聞かれ、その時点でお店に注文を入れていたのでここでもすんなり食べられる流れに。

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このタルタルソースがまた絶品でして

わたしはどれくらいの量が出るかわからなかったのと、パイシチューがきれいに食べられる自信がなかったのと(大体パイがバラバラになって飛び散る)、この旅で魚料理をほとんど食べていなかったのでフィッシュアンドチップスにしたのだが、わたし以外の全員がパイシチューを頼んでいた。そしてみんなぼろぼろに散らかして食べていた! ああ、やはりそうなるのが必然の食べ物であったか。あまり気にしなくてもよかったかもしれない。

ここにはギネスがあったので迷わずギネスを注文。

しかし同行者たちは意外にもビールを頼まない。マジで??? と言いたくなったが、そこはそれぞれの趣味があるということで。ワインを頼む人もいれば、ソフトドリンクの人も。「ビールは飲むけどギネスはわたしには重すぎる」と言う人もいて、なるほどと思ったりした。

 

ここでガイドさんがわたしに「なぜダブリンに来ようと思ったの?」と質問。日本人のツアー参加者は珍しかったのだろうか。

わたしはエイダン・ギレンのファンでして……」と、服につけていたマネシツグミのピンを指し示してみせた。ガイドさんはもちろん彼を知っていて、"No way!" を連発して驚いていた。「彼はダブリン出身なの!」とほかのツアー客に解説するのも忘れない。

ほかの参加者も「ゲームオブスローンズ」のことは知っていて、わたしがシーズン7のラストに涙したことを話すとオーストラリアの夫妻が慰めてくれた。「ゲームオブスローンズ」ツアーで一緒になったどこぞのメリサンドルファンとは大違いだな!

 

3軒目 OSCARS

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我々は二階の個室に通されました

さて最後のデザートをいただくお店に到着。リフィー川近くの OSCARS というカフェ&バー。

https://www.facebook.com/Oscarscafebar/

 

ここでは「正しい」アイリッシュコーヒーの作り方をレクチャーされながら、実際に自分たちで作ってみることになった。

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飲む前からクリームが混ざってしまったのはわたしが失敗したからです

アイリッシュウイスキー+あつあつのコーヒー+砂糖を混ぜて、最後に静かに生クリームを注いで完成……のはずだったが、わたしのクリームの注ぎ方が雑だったせいで飲む前から混ざってしまった! あまり正しくないアイリッシュコーヒーになったが、よしとしよう。

カップで出てきたチーズケーキは濃厚で、このサイズでもおなかいっぱいに。

お酒が飲めない参加者さんもいて、その方はガイドさんにお願いして普通のコーヒーにしてもらっていた。頼めば変更してもらえるみたい。

 

そんな感じでこの日はお開き。

同行したほかのツアー客もみんないい人たちで、気持ちよく食事ができていいツアーだった! 一人旅で土地勘もなくて、夕ごはんどうしよう……と迷うくらいならこういうツアーに参加するのはすごくいいオプションだと思う。

たぶん行くお店は日によって変わるだろうから、同じツアーでも別の店に案内されることはあるだろうが、おおよその流れは似たものになると思われる。

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帰り道に通ったミレニアムブリッジ

 

翌日以降の食事

ツアーの話はこれでおしまい。ここからは翌日以降の食事について。ダブリンの食事はどれもこれもおいしくて、店員さんも感じがよかった。

翌日、「ゲームオブスローンズ」ウィンターフェルツアーに参加して放心状態のわたしは、ダブリンに戻ってきて何か食べようとテンプルバー地区に再び出向き、昨日のフードツアーの途中でガイドさんが「この店もおすすめ」と言っていたシーフードレストランのことを思い出した。

 

The Seafood Cafe

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間違えようのないお名前

その名も The Seafood Cafe である。

http://klaw.ie/

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こんなおしゃれなイカ焼き初めて食べた

一日中ウェスタロスの景色を歩きまわって胸がいっぱいで食欲など感じられず、なるべくボリュームの少なそうなものということでイカ焼きの小とギネスのハーフパイントを注文。イカ焼きとビールという鉄板の組み合わせ。

でもこれがなんというか日本の居酒屋で食べるイカ焼きとは全然違って、オリーブオイルとレモンと塩で上品に味付けしてあって、イカの新しい可能性を見た気がした。

ちょっと食べたら炭水化物を食べたい欲が出てきたので、追加でポテトフライを注文。

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これまた食べたいなあ

Fried Potato (Yuzu) って何だろうと思いながら注文したのだが、なんとゆずマヨつきのポテトだった。このゆずマヨが絶品で!!! 日本人がきっと好きな味!!! 日本の居酒屋経営者は今すぐダブリンに飛んでこの店でゆずマヨポテトを食べて自分の店に導入してほしい!!! なんで日本にはゆずマヨポテトがないの??? と思うくらいおいしいから!!!

 

Arthur's Pub

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ギネスストアハウスから歩いて行ける距離のところ

さらに翌日のランチを食べに入ったお店。

http://www.arthurspub.ie/

滞在三日目にしてようやくアイリッシュシチューを食べることができた!

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素朴で優しい味わいが忘れられない

ラム肉たっぷりのシチュー! セロリとラム肉が好きな人ならきっと好きな味

奇をてらったところは何もないのだが、本当に素朴な家庭料理という感じでおいしかった。スモールサイズにしたことが悔やまれる。レギュラーサイズを頼めばよかった!

最近寒いのであのシチューがまた食べたくて仕方ない。

 

再び BOXTIE へ!

ダブリン最後の夕食は、フードツアーで最初に入ったお店を再訪することにした。ボクスティをがっつり食べたかったのと、あのエールがおいしかったからである。幸いにも行った時間が早かったため、予約していなかったがすんなりカウンター席へ通してもらえた。

早めの時間に訪れると、選べるスターター&メインのセットが割安にいただけるということで、そのセットにしてみた。

スターターはシーフードチャウダー

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濃厚で具沢山

具はサーモン、貝、イカだったかなあ。とにかく具沢山でおいしかった。パンも日本のパンよりぎっしりしていておなかにたまる。添えられたレモンを軽く絞ると味がさっぱりして、濃厚なんだけどすいすい食べられる感じに。

 

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このカロリーのかたまり! 絶対においしい

メインはチキンのボクスティ巻きクリームソースがけ。どんだけクリーム系が好きなんだよという感じだが、実際好きなのでかぶってもいいのだ。

しっとりチキンをベーコンで巻き、さらに薄めのボクスティで巻いてあるという料理。間違いないやつですね。

ものすごくおなかいっぱいになって、幸せいっぱいで帰路についた。

 

全体としてアイルランドはスープがおいしい印象がある。アイリッシュシチューもシーフードチャウダーも、ギネスストアハウスのスープも、「ゲームオブスローンズ」ツアー中に食べたスープも、どれも濃厚でおいしかった。そしてパンが添えられて出てくることが多いので、その一品を注文しただけで割と腹が満たされる。もちろんパンをスープに浸しながら食べるべし。

ダブリンは港町だから新鮮なシーフードもはずれがない。日本人好みの料理がたくさんあるはず。

写真を眺めながらまた行きたい欲が高まって仕方ない!

とりあえずボクスティとゆずマヨポテトは日本でも食べられるようになってほしい!

 

 

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