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デトロイトはマッスルカーの夢を見るか「グランドツアー」3-1感想

 

「グランドツアー」シーズン3、本日配信開始!!!

Amazon JP さん、今回もUKと同時配信を実現してくれてありがとうございます!

そしてなんと、シーズン3は全部で13話! 配信時期が年をまたいでも話数が増えるなら許せるよ!!

そして中身についても相変わらずの圧倒的な映像美と爆音で安心すると同時に、今回デトロイトで見せたアメコミ的演出のかっこよさには舌を巻いた。

 

昨夜公開されたジェームズ&リチャードのマーケティング動画。安定のオチ。

みんなも #AmazonsHitCarShow タグをつけて新シリーズの実況をしよう! くれぐれも #AmazonShitCarShow にしないように!!

というわけで、以下はネタバレ感想。番組をこれから見るという方はこちらから!

 

 

S3予告まとめはこちら!

 

二代目スティグさんの中の人も三人を祝福。

 

 

 

今週の車

ジェレミー:フォードマスタング RTR スペック3

ジェームズ:ヘネシーカマロ エクソシスト

リチャード:ダッジチャレンジャー デーモン

アメリカンマッスルカー三台でデトロイトの町を疾走する! というわかりやすいコンセプト。ジェレミーマスタングよ……。

エクソシスト」は、ダッジの「デーモン」に対抗するべく開発された車だったらしい。名前からしてライバル心むきだしで好感度が高い。

しかしデーモンのあの鳴き声は何なんだ。ジェレミーハモンドが勃っちゃうと言っていたが。

 

マーベル映画のオープニングか!

 今回わたしがいちばん心を奪われたのは、あのマーベル映画のオープニングでいつも流れるような、アメコミ調のカットイン。グランドツアーではこれまでにもさまざまな演出で車をかっこよく魅せてきたが、今回のは特に印象的だった。アメリカという国への敬意も感じられる。そして何より圧倒的にクールだ。彼らのアイデア、イマジネーションにはいつも驚かされる。

 

デトロイトという町

わたしはアメリカの歴史には詳しくはないが、デトロイトという町がアメリカの近現代史のあり方を象徴しているということはわかる。かつてのデトロイトの繁栄を今に生きる我々が見ることは、もうかなわないのだろう。

栄枯盛衰をまざまざと見せつけられるのは確かに苦しい。ただ、あの廃墟の数々は息を呑む美しさだった。工場跡も神秘的だったし、なんといってもあの劇場跡。あの場所でV8コンサートを実現させた三人には最大限の拍手を贈りたい。

そしていつのまにかジェームズがドーナツターンをマスター(?)していて驚嘆の念を禁じ得ない。わたしがトップギアライブ(正確にはクラークソン・ハモンド&メイライブ)を見に行ったときはまだ全然できなかったのに! これは2019年最大のニュースだ。久しぶりの Cock! も聞くことができて嬉しい。

ジェレミー「ジェームズの処女喪失をみんなで目撃しましょう」

ってきみは車番組で何を言っているのかな?

 

ハモンド財務大臣

メイ首相ネタに続いてハモンド財務大臣もネタに……。もちろん本物はフィリップ・ハモンド

総つっこみされそうな経済論を展開してくれたが、アメリカの自動車産業衰退の原因のひとつは確かにそういうことなのかもしれない。欧州の各高級車ブランドとの価格帯の違いはつまり購買者層の違いを示しており、要するに「その層」が「彼らの車」を買わなくなったということなのだから。

ついでにジェレミーのミリオネアネタもいじられていて楽しい。UK版クイズミリオネアの司会者になったジェレミーだが、司会者へのヘルプ要請に対してひとつも正解できなかったのは記憶に新しい。悪質な司会者だなあ!いや、ジェレミーにヘルプを頼む解答者も解答者だぞ!トップギアかグランドツアーを見たことがないのか!

 

マクラーレン・セナ

うっとりするような美しい車であった。

あのボディにエロさは感じないのだが、スレンダーなモデルさんに感じるような華麗さとストイックさを感じた。

ドアの脚元の方に窓があるあのデザイン、映画とかで女優さんがスカートを履いてあの車に乗り込み、美脚をあの窓から映したカットが一瞬入ったら……みたいな妄想をしてしまったが、それ以外の場面で必要になることはなさそう。軽量化のためですねはい。しかし9キロのドアってすごい。あそこまで軽量化されると、人間が乗るのが申し訳なくなる。しかも乗るのはジェレミーだ。

 

そしてなんだあのブレーキの挙動。物理法則を無視したようにも見えるあのブレーキに目を疑った。

セナが走りだす直前、一瞬セナ本人のカットが入るのも熱い。思い入れのある人はあの一瞬で泣けると思う。そのあとのスピードメーターの数字が浮かび上がってくる演出もかっこよくてびっくりした。うーん、1話目からどのカットも気合入ってる……そしてわたしに詳しいことは全然わからないけど撮影技術がすごい……。

 

デトロイトレーストラック

狭い・暗い・スリッピー・バンピーという四重苦なレーストラックだが、見ている分には楽しい!マスタングのヘッドライトかっこよすぎ!そしてジェームズが見事な走りを見せて嬉しい!工場に入る直前のターンとか、すごくなかった? Trousers accident とか些細な問題ですよ。あとハモンド走行中のあの謎の黒煙は何だったんだよ!?本当にデトロイトのどこかで火事でもあったのか。救急車と消防車が全部工場に集まってなくてよかったな!

デーモンとエクソシストのライバルは、全体としてはエクソシストの方が優秀なように見えた。後続だし。半日かけて改造する気があればデーモンがエクソシストに勝てそうだが、「徒歩でも着いてる」くらい時間がかかるのはちょっと。

今回いちばん笑ったのは、ゲストコーナーがなくなったことについてのジェームズのコメント。「じゃあ来ないってこと?」がまた聞けるとは!というかひょっとして今回のゲストコーナーは毎回こうなるのか。

期待を裏切らない面白さで、今回もたくさん笑わせてもらった。次回も楽しみ!

 

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