なぜ面白いのか

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野生動物写真ヘタクソ選手権@コロンビア「グランドツアー」3-2、3感想

「グランドツアー」コロンビアスペシャルは二日連続公開の大盤振る舞い。

真冬に赤道直下の国を旅するスペシャルか、これは暖かい景色が見られそうだと期待したら、途中雹が降ってきてとんでもなく寒そうだった。S1のナミビアスペシャルでも同じような感想を書いたな!

燃やせ、パンツを「グランドツアー」1-7感想 - なぜ面白いのか

 

さて今回の旅の目的はAmazonからの依頼によるもの。

Amazon Videoで一時停止すると表示される野生動物の画像を撮影してこい、という話らしい。わたしのAmazon Videoにはそんな機能はないのだが、Amazon UK限定の話なんだろうか?(20190127追記:教えてもらったところによると、Fire TV Stickで一時停止すると表示されるらしい。わたしはもっぱらPCかiPadで見ているので知らなかった!)

ともかく三人はそれぞれ車とカメラを選んで麻薬大国生物多様性に富んだコロンビアに旅だったのだった。

三人が撮った写真のまとめは3話エンディングで流れるのだが、これがまあ(自粛)。

 

ジェームズとロバの自撮りはすごくかわいかった。

S1のときのこの写真を思い出してしまう。

さて以下、ネタバレ感想。

 

 

 

 

今回の車

今回三人が選んだ車は、

ジェームズ:フィアットパンダ4x4

ジェレミージーラングラー

リチャード:トランプトラックシボレーC/K

の三台。一見してリチャードのモンスタートラックが目を引くが、オフロードを走ることを想定したラインナップといえる。

リチャードの車を見て「ベターコールソウル」を思い出したのはわたしだけではあるまい。そして修理のたびに脚立を用意しないといけないのがかわいい。あとどさくさにまぎれて言うが、素足フェチのわたしはあのビーチで三人の素足を堪能できて大満足である。

ジェームズはかつてパンダを自分で買って愛用していたから、懐かしかっただろうと思われる。今回は社会主義者の車扱いされていたが。

 

麻薬ネタ&トランプネタ多め

非常に失礼な話ではあるのだが、わたしにとってコロンビアという地名で真っ先に連想するのは、麻薬ビジネスとマフィアである。「ホットラインマイアミ」の影響が大いにあることは間違いない。

で、序盤からもう麻薬ネタをぶっこみまくってくる三人である。彼らにとってもコロンビアはそういうイメージらしい。もちろん視聴者の持つ既存イメージに沿いつつ、その国の新しい魅力(ロバとの友情とか……)に気づかせる構成はいつもどおり素晴らしい。

そしてコロンビアネタと絡めてトランプの名前を連呼をしていくジェレミー。リチャードのアホっぽいモンスタートラックを「ピックアップトランプ」だの「トランプトラック」だの言うのは笑った。

 

三人のカメラ

三人の入手したカメラについては、海外自動車試乗レポート編集部さんが調べてくれていた。

キヤノンさんにもスポンサーになってもらったのだろうか……。

MORE IS BETTER なジェレミー、昔からカメラ小僧っぽかったリチャード、足るを知るジェームズと、ここでもキャラが出ている。

 

試練の橋

今回の見どころはやっぱりこれだろうか。「トップギア」時代も含めて危険な橋を比喩ではない意味で何度も渡ってきた三人だが、今回のはまた格別に危険な橋であった。

ジェレミーをして "I don't think speed is the answer." と言わしめる恐ろしさ。もちろん高所恐怖症のジェームズは下を見ることができない。「人生の試練」というには厳しすぎないか。

 

野生動物たち

これはGTファンあるあるだと思うのだが、ジャガー」を動物の名前だと認識することができない。三人の「じゃぎゅあ」の発音が、完全に車のジャガーを呼ぶときと同じ発音だし、ジェレミーはときどき「Jaaag」と発音していたし、そもそもアレは車ネタの一種なのだと思う。

一応三人の頑張った結果をまとめておくと、

ジャガー→トラップカメラは破壊されたがヒゲは写った

エドガー・フセインパディントンメガネグマ→撮影成功!

(「パディントン」はもちろんジェレミーのご実家が創業した「パディントンベア」のこと。ジェレミーがクマ好きなのも、ご実家で作られたパディントンベアのぬいぐるみと一緒に育ったから)

ハチドリ→メイクとエサ?のおかげで撮影成功!

コンドル→死体

カバ→逮捕されたわるものが放したやつを撮影成功!

あれ、こうしてみると意外と成功してるな。何枚かはAmazonさんの喜ぶ写真が撮れたのではなかろうか。

 

ジェームズ・メイのトラック追い越しチャレンジ

ベトナムを旅したとき、乗せられたバンがあんな感じで追い越ししようとしては対向車が来て戻るのを繰り返しまくって、あまりの恐ろしさに寿命が縮んだのを思い出した。よいこはまねしちゃいけないよ!

 

ジェームズ&ジェレミーのフィストバンプ

前日は石を投げあっていたふたりが和解し、協力して悪路を脱し、拳をぶつけあう熱い展開に涙……しようとしたらあのオチ。うん、あれは痛いだろうね……。

しかしあのシーンは個人的にはS3全体を通してのハイライトのひとつになりそうだ。

あとリチャードの四駆が一瞬 one wheel drive になってたのは笑った。

 

「コロンビアで最も有名なアレ」

えっ、葉っぱやるの!? と思わせて、まさかのサッカーである。

このシーン、「トップギア」からのファンは涙なくしては見られない。アンディPが果敢に攻め、義手の音声さんキフがハンドするシーン……!

アンディPについては「トップギア」時代はよく顔を出していたから知られているだろうが、キフががっつり映ったのは「トップギア」11-6以来だから、10年半ぶりのことである。今もこうして彼らが一緒に仕事できていることが、ファンにはとてもうれしい。

 

Cワード

(#`゚Д゚) <Cワードは使わないって約束だっただろ!

普通Cワードといったら cxxt のことだと思うが、なるほど cocaineも確かにCワードだな(棒)。

コロンビアに来てコカインの話題を出さずに仕事を終えるというテレビ業界初の偉業を達成しようとしていたのに、ジェームズによって台無しにされてしまったというオチ。これ、字幕でほとんど説明されていなかったからわかりにくかった気がする。

というわけで、いつものように teribbly disappointed になっておしまい。

なお、あのロバのシーンではやらせではなかった模様。

世の中にはいろんな人がいるなあ。

 

追記

これを書くべきか迷ったのだが、やはり書き足しておくことにする。

あのLGBTネタはもう今の時代に合っていないと感じた。あれで笑える感性は、もはや現代的とは言えない。あのくだりは全部なくたって三人のトークは面白いのだから、もっと誰もが心から笑える話だけで勝負してほしい。

三人もアンディPもすにふも、感性のアップデートをしてくれ、頼むから。

 

 

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