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英雄を知らない世界「ファイナルファンタジー14」プレイ日記・25

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かっこよく撮れた

ここのところククルカくん宅のオーケストリオンで Shadowbringers を流して熱唱しながらクラフトするのが日課のわたしだが、皆様いかがお過ごしだろうか。

わたしは無事にオメガと四聖獣クエストをクリアして、本格的に漆黒ストーリーに突入し、順調に心を削られている。

もう少し切りのいいところまでストーリーを進めてから感想を書くつもりだったが、これは新鮮な嘆きやら叫びやらを書き連ねてストーリーを追う過程を残しておいた方が後で楽しいだろうと思い、途中までの記録を残しておく。

漆黒イル・メグまでのネタバレあり。

 

 

 

 

お花見とか外食とか

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最初はネタバレのない話題から。

ロールプレイ系CWLSに所属しているため、ユーザーによるロールプレイイベントのおしらせが時々流れてくるのだが、これがとても楽しい。何かお呼ばれした際は都合がつく限り顔を出すようにしている。

先日は一足早いお花見に参加してきた。シロガネの居住区一帯が会場になっていて、あちこちで桜が咲いている。そこかしこに食事や土産物の出店もある。ククルカくんもお団子を買いに出かけたが、気づくと行列していた。人気店だ!

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シロガネで迷子になっているところを車で迎えに来てくれるイケメンマスター

この手のロールプレイイベントに参加するときはいつも着ていく服に悩むのだが、今回は先日そろえたオーボンヌ装備一式があったことを(途中で)思い出し、シロガネの景観にとけこむことができた気がする。

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あれだけの規模の街並みを作るのは並々ならぬ苦労があったと思われるが、おかげでククルカくんも戦いを忘れてひとときの憩いの時間を過ごすことができた。

 

また別の日、今度はアラミゴ料理店とやらの営業日だというので、ダンジョン探索後にひと風呂浴びてから(何しろトトラク探索後だったので臭かったに違いない)出かけてみた。

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バックラー鍋をいただきました

このお店はとにかく店主さんのパフォーマンスが面白くて……。

初見訪問者さんの楽しみを奪わないようにネタバレは控えるが、Gaia DCの方はぜひ一度訪問してみてほしい(営業日にはパーティ募集が出ているはず!)。

ちょうどお値段5万ギルの「ファイナルヘヴン」とかいうメニューを注文した人がいて、固唾をのんで見守らせてもらった。いやあ、RPの方向性にもいろいろあって面白い。みんな満喫してるなあ。

 

四聖獣クエス

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そんなものがあるという前情報を全然知らずに獄之蓋に出かけたらスタートしてしまった四聖獣クエスト。テンゼンの名に妙に聞き覚えがあるなと思ったら、FF11に出ていたのか。懐かしや。

人外と人が絆を深める物語は大好物なので、テンゼンと四聖獣のエピソードはどれも好きだった。テンゼンは黄龍を封印するために命を投げうったわけだが、そうでなくても四聖獣とは寿命が違うだろうから、遅かれ早かれ別れはきたんだろうな。

碧甲羅のツクモといい四聖獣といい、東方にはエオルゼアの「蛮神」とは異なる信仰と人智をこえたものの枠組みがあることが分かって面白かったな。それがエーテル学的にすべて説明がつくものだとしてもだ。

 

オメガ踏破

ネロさン大好き&FF5・6大好きな自分歓喜なオメガクエスト。懐かしいネタや音楽にまみれて情緒が大変だった。オーケストリオン譜集めなきゃ。とりあえず妖星乱舞を全楽章揃えたい。かつてあの曲はわたしの受勉強験のおともだったので、聞いていると無闇に数学をやりたくなってくるぜ。

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ふたりを見守るククルカくんとアルファ

クリスタルタワーの頃から思っていたが、シドとネロ、いいコンビだよね。紅蓮秘話も読んだが、それがし現在壮年のキャラクターの少年時代エピソード大好き侍と申す者……ピピンの少年時代エピソードとともに楽しませたもらった。なぜヒエンの少年時代エピソードはないのか。

ネロさンがオメガに襲われたときは正直焦った。ほら、光堕ちしたキャラクターって、あとはもう死に場所が見せ場みたいなところあるじゃん? ネロさんが光堕ちしてるかどうかは議論の余地があるが。

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だからこんな旅立ちエンドを迎えられてほっとした。今後もぜひシドさんにちょっかいだしに来てくれ。

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自分で「ネロさン」って呼んでて笑ってしまった。

その後漆黒ストーリーを進めるにあたり、紀行録でクリスタルタワーの復習をした。またしてもネロさンに注目してしまったが、グ・ラハのラストで初回クリア時と同様に涙目に。

第一世界にもクリスタルタワーがあるのを見て、アラグ帝国が作ったクリスタルタワーは第一世界の模倣だったのか? なんて想像してしまったが、どうやら原初世界のクリスタルタワーを水晶公が召喚したのが第一世界のクリスタルタワーらしい。ただしいつの時点のクリスタルタワーかは不明とのこと。いったい「いつ」のものなのかがポイントとなるとみた。

 

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それにしても、一つの画面で画風が違いすぎん?

 

第一世界の旅

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さてクリスタリウムに召喚されてから一週間以上留守にしていたククルカくんだが、何事もなかったかのように戻ってくるなり水晶公から家具つきのマンションをいただいた。

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めっちゃいい部屋じゃん! これ絶対、前の持ち主が死んで空いた物件だよね! とか思っていたら(ほら、罪喰いとかが出る世界みたいだし)……

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ギエエエエ出た!!!

いやアルバート、きみのパーティのみんなは消えてしまったわけ? しかも第一世界の人たちの話を聞いていると、アルバートたちはみんな大罪人扱いなわけ? そんなの悲しすぎない???

これ、アルバートたちの名誉回復もメインストーリーの中に含まれていそう。そうであってほしい。

 

話の流れ的にまずはアリゼーと会うべくアム・アレーンに向かったわけだが、そこでいきなり心に傷を負う。

いや、子供を殺すエピソードは作りにくいだろうから死ぬとしたらテスリーンだろうとは思っていたんだよ。

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そうしたらこれ。剛速球で心が削られていくのを感じた。

「罪喰い」って何なんだろう。そもそもそんな名前をつけたのは第一世界の人なのだろうから、自分たちに何らかの罪があってそれを浄化するのが「罪喰い」である、みたいなイメージを持っているのかな。そういうネーミングに何か根拠があるんだろうか。これからわかるのかな。

今のククルカくん視点からすると、アルバートたちを「大罪人」と貶めていることこそが第一世界の人たちの「罪」に見えるんだけど。

 

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この言い伝えは大事かも。「罪喰い」が非生物なのだとしたら、「命を刈り取り」という部分は「闇の戦士」は「罪喰い」を屠るだけが仕事ではないようにも読めるが。

 

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どこからどう撮っても絵になるユールモア。

アム・アレーンとユールモアは、キリスト教圏において終末思想が蔓延した時代の、いわゆるメメント・モリ」の二面性を具現化したようなマップとシナリオだ。すなわち、「死が常に身近にあることを意識する」という思想と「いつ死ぬかわからないからこそ今を享楽的に生きよう」という思想である。

このあたりはシナリオライターがよく勉強したうえで「わかってやってる感」があり、説得力あるストーリーだった。

 

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多少の絵心……(思い出すクガネでの似顔絵)

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マジかよ……。きみ本当に多彩だね……。

ここのドン・ヴァウスリーの能力は謎めいている。およそ特殊能力を持っていそうな神秘性とは程遠い外見(いや別の意味で人外じみてはいるが)なのに、いったいどうして罪喰いたちを従わせられるのか。これまで見た限りでは罪喰いは非生物らしく、自我と呼べるものもほとんどなさそうなのに、何をどうすれば「本能」に逆らう行動をとらせることができるのか。

この先いろいろとわかってくるのを楽しみにしておこう。

 

コルセア島では村長になってくれの連続クエストが印象に残っている。明らかに死者が死んだことを受け入れられていない描写が最初はホラーだったが、どうにか話が前向きにまとまったようでよかった。

あの停止したロボットを見る限り、かつては第一世界にもそれなりに高度な機械文明があったんだな。

 

闇の戦士

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初めてのNPCパーティでホルミンスターをクリアしたククルカくんたち。

いやAI賢いな!!?

これ待ち時間は発生しないし、下手なプレイヤーと一緒に行くよりもよかったりしない? と思ったそばからアルフィノと水晶公が死亡。暗黒騎士で出陣したククルカくんがいつのまにかスタンスを切っていたことに気づき、下手なプレイヤーとは自分だったことが判明するオチであった。

しかしともかくククルカくんなら大罪喰いを討伐することができ、それによってこの世界に闇を取り戻せることが判明した。

初めて「夜」「夜空」「星」を見た人たちの反応がとても面白い。夜空を「美しい」と感じてくれた人がたくさんいたのは、プレイヤーとしても嬉しかった。その反面、闇を怖いと感じる人の声を聞けるのもいい。

 

ところでこの構図、ククルカくんがテンパードにならないから蛮神討伐ができるという原初世界での立場とそっくりそのままである。まあククルカくんが「主人公」で「光の戦士」なのだからといえばそうなのだが、しかし原初世界と第一世界での物語の進行が違うのはここからだ。

水晶公はククルカくんを「英雄」に祀り上げない。

ククルカくんは敵対者への「切り札」であり、「闇の戦士」が誰なのかについては第一世界のほとんどの人に伏せられたままである。

これはいい。すごくイイ。

原初世界ではどこに行っても「英雄」だったククルカくんのことを、第一世界の人たちは誰も知らない。ただの「冒険者」として扱ってくれる。

新生後半から紅蓮にかけて、人が「英雄」になるとどんなことが起こるかを執拗に描写してきた。英雄を政治利用する者、軍事利用する者。畏れる者、敬う者。ただひとり英雄ではなく「友」として扱ってくれた人は亡くなってしまった。

おそらく水晶公はそんなククルカくんのこれまでの旅路を見てきたのだ。だからこそ彼が即座に「英雄」と祀り上げられることを防いでくれたのだと思われる。

また水晶公自身が、この世界ではある種の「英雄」扱いされる立場でもある。その立場の難しさや不便、窮屈などは常々感じているはず。それをククルカくんに味わわせることのないようにという配慮なのかもしれない。もちろん、第一には「切り札はとっておく」ためなのだろうが。

 

もうひとつ大事なことがある。

クリスタリウムの人たちは、ククルカくんが「英雄」であることを知らない。

しかしあんなに過酷な環境にありながら、誰もが「英雄ではないただの旅人」であるククルカくんに優しい。これは世界観上、とても大切なことだ。

「シビアな世界観」+「そこに生きる優しい人たち」という組み合わせは、ここ数年のいくつかの国内ヒット作品においてもはや定番と言っていい。わたしはこのブームのきっかけを作ったのは「けものフレンズ」ではないかと思っているのだが、その話はまた別の機会に。

わたしにとってもこの組み合わせは大好物なので、第一世界は最初からとても好感度が高い。この世界を救いたいという動機づけにも一役かっている。

 

もしかしたら第一世界の人たちは、「英雄」という概念に何かしら抵抗感があるのかもしれない。「光の戦士」の行いによって世界がこんなことになってしまったわけだし。

「闇の戦士」の伝説に対してああいう反応だったのを見ると、そこまで拒否反応があるわけではなさそうだが、そこは少し念頭においておく必要がある気がする。

一方でドン・ヴァウスリーは、ユールモアにおいてこちらもある種の「英雄」扱いされている。「英雄」という概念自体にはそこまで抵抗がないのかな。一般人にとってはあくまで「光の戦士」が悪いというスタンスなのだろうか?

 

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印象派絵画みたいだ

現在、ククルカくんたちご一行はイル・メグにいる。

この世界の美しさはどうだ。幻想的で、現実のどこを探しても存在しないこの美しさ。しかしそこには住人はひとりもおらず、美しい風景の中にある家は水没していて誰もいない。まさに滅びゆく世界の美しさ。たまらんな!

ピクシーたちの直球でヤバい価値観は、ここまで蛮族クエストでいろいろな人外の価値観に慣れてきたわたしをも震え上がらせた。「(怪物に)食べられちゃったら面白かったのに」じゃねーよ!!! あとそのへんのトピアリーは人間だったの?? ククルカくんは元人間に水やりしてたの??? ぐえええ。

それからあのビーバーのクエストは何だったの?? そして誰もいなくなったが怖すぎるんだけど。オチも説明もないの??? こっちはガチホラーじゃねーか!! わたしはこれからどうやって夜中にトイレに行けばいいの???

もうね、アム・アレーン→コルセア→ユールモアで心に傷を負いまくりのプレイヤーの心はピクシージョークを受け止めきれないわけ。

イル・メグの癒しは、ウリエンジェの「饅頭こわい」だけだよ。貫禄の賢人……。急にヴィジュアル系バンドマンみたいな格好になりやがって……。

 

ロールクエストから特大の鬱を感じる

噂に聞いたロールクエスト。みんながこれはぜひやっておけというので楽しみにしていた。これをやるために各ロール1つずつは上げてある。

解禁されてさっそくヒーラーとタンクから手をつけてみたのだが、いきなり特大の鬱を感じてひるんでいる。これ大丈夫だよね? 二度と立ち上がれなくなる心の傷を負うようなやつじゃないよね?

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わたしはもうこの時点で涙ぐんでるんだけど大丈夫???

これってたぶん各ロールに対応したアルバートのパーティメンバーの過去、彼らに何があったのかをたどっていくストーリーだよね。そこから彼らの魂の救済にまでもっていってくれ! わたしの魂の救済のために必要なことなんだ。

↑でも書いたとおり、アルバートたちの名誉回復も漆黒のストーリーの大事な部分だと思っている。その一部をロールクエストが担うことになる……のか?

心を強く持って進めていこう。

 

ミーン工芸館のクエストもひととおり解放して、こちらは素直に楽しみな感じになってきた。錬金・調理クエストはちょっぴりミステリー仕立てになっているのかな? ほかのNPCもみんな魅力的で、協力してやろうじゃんという気になっている。

 

そんな感じで、楽しいのとつらいのとが交互に押し寄せてテンションがマッハ、俺の光と闇が有頂天、とブロント語でも使わなければ心境を表せない状態になっている。

ククルカくんの今後の冒険とわたしのテンションにご期待ください。

 

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