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なぜ面白いのか

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「嘘」で読み解くV3キャラの対比構造「ニューダンガンロンパV3」キャラ語り・番外

V3資料集がとても楽しい。表紙の構図もいろいろと深読みできて、眺めているだけで楽しい。

読んでいて面白いのは、キャラ同士の人物評価。うんうんそうだろうね! というものから、ちょっと意外な人物評までいろいろ。キャラクター原案も面白い。星くんとか。

本日はそんな資料集トークとは何の関係もなく、各キャラの「嘘」に対するスタンスについて、考えたことをまとめておく。作中の対比構造を整理して眺めるのが趣味みたいなものなので、今回の記事はとても楽しく書いた。

当然ながらネタバレしかないので、ご注意いただきたい。

 

 

 

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「医者」の仕掛ける√6×FBR「刻のジレンマ」感想

「刻のジレンマ」クリア!

そして一連の ZERO ESCAPE シリーズを全部クリア! とても楽しませてもらった。

9時間9人9の扉」「善人シボウデス」のダブルパックをきっかけにシリーズをプレイし始め、「刻のジレンマ」まで約1か月でクリアしてしまった。

ネタバレ感想の前にシリーズの出来を比較しておくと、

ゲームとしての洗練度:刻ジレ>善デス>999

クリア時の興奮度:999>善デス>刻ジレ

謎解きの楽しさ(わたしの趣味に基づく):刻ジレ>善デス>999

シナリオの面白さ:善デス>999>刻ジレ

不満点:999>刻ジレ>善デス

グロ度:刻ジレ>>>>>>>>>>>>>>>>>善デス≒999

という感じ。

総じてプレイして楽しかったし、いろいろとここでしか味わえない体験をすることができた。システム的な粗や根本的なゲームデザインにおける粗もあるものの、プレイしてよかったと思える。

これからやる人向けに一言書くならば、

シリーズは最初からプレイすべし。999を買ったら刻ジレまでやりたくなるものと心せよ。ただし刻ジレのみグロ度が段違いに高い(絞殺死体のアップ、動脈からの出血描写、溶けた死体描写など)ので、グロ苦手な人は注意が必要だ。

この点についてはもう少し配慮が必要だったのではないかと思う。999、善デスも流血描写はあったが、あれくらいまでが許容範囲というプレイヤーには刻ジレはきつかったのではなかろうか。シリーズの統一感という意味でも、グロ度は揃えた方が親切な気がする。

以下はネタバレ感想。クリア後の閲覧を推奨。

 

 

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狂気を煮詰めて浴びるように飲もう「ファーゴ」S2感想

「ファーゴ」S2がハラハラドキドキでとても面白かった。

もちろんこれは「ファーゴ」なので、単なるハラハラドキドキだけではなく、狂いに狂った世界観、徐々に狂っていく人々、徹底的にかみあわない歯車、そしてその狂った世界の中でほんのり救われる気持ちになる優しい家族が登場する。

このドラマを見る動機は「怖いもの見たさ」である。人間の狂気を煮詰めたものを浴びるように飲むのに近いものがある。怖いが、見たい。そんな悪趣味な人の希望を丁寧に丁寧に叶えてくれるのが「ファーゴ」シリーズだ。

S2はS1の過去話である。1979年が舞台だとか。ロナルド・レーガンのような実在の人物がちょいちょい出てくる。

で、S1でやたらとアピールされていたルーの過去の事件がメイン。S1でダイナーを経営する老ルーはすごく渋かっこよかったが、S2の若ルーがこれまたかっこいい。なおかつルーの義理の父親ハンクが、S1の老ルーを思わせる渋かっこよさで、たまらない魅力を醸し出している。S1のルーが好きだった人は、二重の意味で絶対に見るべき。そしてS2を見終えると、S1を見直したくなる。素晴らしい構成だ。

以下はネタバレあり感想。このドラマもネタバレしない状態で見た方が面白いと思われるが、ネタバレだけ見てもいったい何を言っているかわからない気もする。それくらい「ファーゴ」は狂ったドラマだし、その狂いっぷりを楽しむ作品だ。

 

 

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ハイスピード子守アクションを堪能「ワイルドスピード アイスブレイク」感想

突然だが、わたしの住む町には4DXの映画を見られる施設がない(というかそもそも映画館が遠い)。4DXは楽しいらしいと話には聞いていたものの、これまで試す機会がなかった。

が、ついにゴールデンウィークに初体験してきた。ワイルドスピードの最新作で。

なにこれ楽しい。

あまりに楽しかったので感想を書き残したい。

なお「ワイルドスピード アイスブレイク Fast and Furious 8」のネタバレが含まれるが、このシリーズはネタバレされたからといって面白味が激減する類いの話ではない。こんなことを言うとファンに殴られそうだが、緻密に張り巡らされた伏線とかはレンチで叩きのめす勢いで、ストーリーとか特に把握してなくても圧倒的物量で楽しまされてしまう映画だ。

このブログで過去に扱ってきた作品と正反対をいく方向性かに思えたが、「トップギア」「グランドツアー」関連記事を大量に書いている時点で、わたしも本来こっち側の人間であることは自明の理である。

とはいえ新鮮な気持ちで映画を見に行きたい人には向かない記事なので、そういう方は映画を見たあとでまたおこしください。

 

 

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「ブラザー」たちはどうなった?「善人シボウデス」感想&キャラ語り

かなり時間がかかってしまったが、「善人シボウデス」クリア!

9時間9人9の扉」に引き続き、こちらも面白かった。すでに「刻のジレンマ」は入手済みなので、このまま流れるように続きをプレイしたい。でもその前に今の時点で見られる範囲の、善デスネタバレ考察サイトも見て回りたいし、自分の感想も書き残しておきたい。

 

先に未プレイの人向けの簡単な感想&アドバイスを書いておくと、

・前作999が面白かったならこっちもやるべき。

・逆に999をやらずにここから始めようとしているなら、999から始めるべき。

作り手の言う「前作未プレイでも大丈夫」は信じるな。フォローがあるのは事実だが、絶対に前作からやった方が面白い。

・前作キャラとか前作関連キャラとか前作用語とかバンバン出てくるし、前作のオチが今作の前提になっている。

・999に続きこちらもDSの2画面を想定して作られているため、vitaだと多少の不親切さを感じる。が、画面がきれいなのはvitaだし、DSではダブルパックが出ていないので好きなのを選べばよい。

話の完結は次作「刻のジレンマ」(発売済み)に持ち越し

・今回のノナリーゲームがなぜ行われたか、黒幕が誰かなどはきちんと判明する。登場キャラたちがその後どうなるかについては次作で、という感じ。

・あらかじめ「刻のジレンマ」を買ってからクリアすると、そのまま流れるように続編をプレイできる。

・例によって荒唐無稽な設定が出てくるが、ロンパとかシュタゲとかが大丈夫ならこっちも大丈夫なレベル。

・脱出パートは前作より難易度が上がったが、イージーモードに設定すればキャラがヒントをペラペラしゃべってくれるらしい。

・前作ほど数字パズルばかりではない。わたしは一部メモをとる必要があった(電車内で)。携帯機で出しているのだから、できればメモ不要なパズルでまとめてほしかったと思わなくもない。

これくらいかな。

 

以下はネタバレ感想なので、クリア後の閲覧を推奨。

 

 

 

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「非日常への」脱出~「極限脱出 9時間9人9の扉」が面白い3つの理由

以前から気になっていた「ZERO ESCAPE」シリーズの2作品がまとめて発売ということで、すぐに買うか少し様子をみるか迷っていたところ、こちらの対談↓と「ダンガンロンパ小高」を読んで、予約することにした。

www.spike-chunsoft.co.jp

わたしがアドベンチャーというジャンルに興味を持ったのは「ダンガンロンパ」がきっかけで(ロンパは正確には「ハイスピード推理アクション」なのでアドベンチャーではないのだけど)、以降「逆転裁判」「428」「STEINS;GATE」などその手のいわゆる「名作」とされる作品を遊ぶようになった。おかげでそれまで知らなかった新しいジャンルの楽しみが増えて、ダンガンロンパさまさまである。

で、その頃にこの「ZERO ESCAPE」シリーズもわたしのアンテナに引っ掛かっていた。が、その当時すでにソフト価格はプレミアがついて高騰、iOS版は脱出パートがカットされているらしく面白味が薄いかと思って手を出さず、続編なら買えそうだがシリーズは1作目からやりたい派(「ダンガンロンパ」みたいに2から始めたら大変なことになるシリーズかもしれないし)というわけで、これまでやっていなかった。

そこにやってきたこのダブルパック、まさに渡りに舟である(渡ろうとしたのは4年前なのでこの言い回しは正確ではないのだが)。

 

そんなわけでさっそく「9時間9人9の扉」からプレイ。

このブログの訪問者は、ここ数か月ダンガンロンパファンがかなりの割合をしめているらしいので、「ロンパはやったけど ZERO ESCAPE シリーズは未プレイ」というわたしのような人のために、まずはネタバレ無しで少し感想を書いてみる。ちなみにクリアしたのはまだ「999」だけで、「善人死亡デス」はこれからやる。

 

難易度

ロンパをクリアできる人なら問題ない。ファイナルデッドルームと同程度。

ただしロンパのゲーム性が「言葉の意味と文脈を理解し、それに対する反論を論理的に選んで回答」という「言葉遊び」的なものだったのに対し、こちらは「数遊び」がメイン。数遊びに快感を覚えるタイプにはおすすめ……と思ったが、そういうタイプにはむしろ簡単すぎるかもしれない。

なお脱出までのタイムリミットは9時間と明言されている割に、アクション要素・時間制限要素はない。わたしはタイムアタックを楽しめない(ただのストレスになる)人なので、これはむしろありがたい(ロンパくらい余裕のある時間設定ならあまり気にせず楽しめる)。

 

シナリオ

ロンパが大丈夫な人なら問題ない。

ロンパと方向性は違うものの、ある種の荒唐無稽さがある。フェアとかアンフェアとか言っちゃう人は、素直に別の推理小説を読もう!

物語の構造としては、ロンパよりむしろシュタゲに近い。が、シュタゲほどのボリュームはなくあそこまで洗練されているわけでもない(話の作りも「選択肢の見せ方」も)。ちなみにシュタゲと999はほぼ同時期の作品。それから1年後にロンパ1発売。

しかしオチに関してはわたしの知る限り唯一無二の発想で、それを体感(文字通り「体感」することになる)できるだけでプレイする価値はある。「シナリオ全体に仕掛けられたトリック」とか「体験としてのゲーム」というキーワードにピンとくるならおすすめしたい。わたしはとても面白いと思った。

一点残念だったのが、この話はDSで遊んだ方が間違いなく面白かったし、衝撃も大きかっただろうという点。クリア後にDS版発売当時の記事を読んで知った。DSというハードの特性を組み込んだシナリオとトリックだったわけだ。もちろんvita版でも理解できるように作られていたし(脱出パートで1か所、説明がわかりにくいところがあったが)、納得できているのだが、DS版をプレイできた人がうらやましい……と思えるくらいには、このシナリオを「面白い」と感じている。

これからプレイする人に向けて個人的な好みを述べると、トゥルーエンドは後回しにしない方がむしろ面白いかもしれない。オチを知るとまたさらにやりなおしたくなるので。

 

システム

999の感想ブログには口をそろえて書かれているのだが、周回プレイを前提とした作りなのに脱出パートをスキップできないというのは確かにマイナス。しかしDS版の感想を眺めるに、どうやらvita版はかなり仕様が改善されたらしい。そういう意味ではvita版の方がサクサクプレイできていいのかも。

とはいえ「脱出パートをスキップできない」こともシナリオ上必要だったと理解できる。「だったら仕方ないか」と思える程度のだるさ(少なくともvita版については。DS版は周回も最初からやる必要があったそうだから、それは確かにきつい)。1つ1つの脱出パートはそんなに長くないし。全エンディングを見るのに、ボイスをゆっくり聴いても15~20時間程度だと思う。

 

さてネタバレなし感想はこれくらいにして、以下はネタバレありの感想とか考察とか。面白かったポイントを3つにまとめてみた。おかげですごいまとめサイトっぽいタイトルになったが、ご了承ください。「9の理由」じゃないのかよ!という話だが、それもご了承ください

言うまでもなくこのゲームはネタバレせずにやった方が面白いので、未プレイの方はここで去るべし。

 

 

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曲線と非対称性「塔の上のラプンツェル」アートブック感想

先日買ったディズニー版「塔の上のラプンツェル」のアートブック(The Art of 塔の上のラプンツェル)が素晴らしかったので、それについて書き残しておきたい。

結論から言うと、映画ファンはもちろん、絵やデザインを学んでいる人、携わっている人みんなにおすすめできる一冊だった。

映画本編と本書の内容が全面的にネタバレされているため注意。

 

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