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「グランドツアー」ファンブックとシーズン2予告!

「The Grand Tour: Guide to the World」、通称GT本が発売されたよー!

三人そろった番組書籍が発売されるのは結構久しぶりのことで、かつて毎年「Top Gear Annual」を楽しみにしていたわたしにはとても嬉しい。

 

懐かしのTG Annual (まだアマゾンJPで手に入るものもあるよ!)

 

まず手に取って驚くのはその分厚さ。TG Annual が毎年64ページだったのに対して、GT本は272ページある。重い! でかい!

もちろん全ページフルカラー。

Guide to the World というタイトルがついているが、世界を案内をしようなどという気配はまったくなく、むしろ全世界にけんかを売るばかりの内容である。

思い出してほしい。TG時代に彼らが出した「Guide to Britain」とかいう本のことを。

あれもひどいガイドだったではないか。

 

ただし!

GTファンブックとしては非常によくできている。

各エピソードごとに Behind the Scenes のページがあり、未公開画像も含めて写真が豊富だ。

Postcard from the Tent のページにも、各テントでの収録の様子を撮った画像がたくさんある。これらを眺めているだけで楽しい。また三人が実にいい笑顔で写っているんですよこれが。

三人が収録で回った各国の写真とふざけた紹介文は、ひょっとしたらガイドとして役立つことがなくもないかもしれない。

この時期ならではの売りポイントとしては、GT S2の予告ページがかなり充実している点。ドバイ、モザンビーククロアチア、スイス、コロラド州(古い JAAAAGS でのアメリカンロードトリップと書かれている。楽しみ!)でロケをしたときの写真が載っている。

あとは TG Annual 以上にふざけた企画ページが大量に。

ジェームズ・メイの旅行代理店コーナーとか、ゲームオブスローンズパロディ(The Grand of Tours)ポスターとか、ワイルドスピードパロディ(Fat and the Furious)ポスターとか、頑張る方向性を間違えたとしか思えないクソコラの数々を楽しむことができる。

以下はネタバレを含む感想というか萌えポイント。

 

 

 

索引

わたしもまだ本を手に入れたばかりで、全ページを熟読したわけではないのだが、この本は小ネタが詰まりすぎていて、その充実ぶりが凄まじい。

主に執筆していると思われるすにふことリチャード・ポーターさん(TGやGTでは台本を担当)、去年は本を出さなかったからってネタをためこんでたな!?

 

まずは、というのもおかしな話だが、巻末の索引を開いてみてほしい。

272ページもある本の索引としてはスカスカな、まったく充実していない様子が一目瞭然である。

そして洋書の索引あるあるネタをいろいろと詰め込んでいる。人名索引だと "family name, first name" の順で書かれているアレはおなじみだが、"R, Suzuki Wagon", "i, BMW", "E, Toyota Carina" とか書かれてもわかりにくいだけだろ!!

そして肝心の人名については "Jams May" と語順は普通だが綴りが間違っている。そして "Jams May" のすぐ上の項目は "James Mayonnaise" である。「ジェームズ・マヨネーズ」って何だよ!! とつっこみながら該当ページをめくると、そこに載っているのはケーニグセグレゲーラである(エロいんだ、この画像がまた)。この索引、嘘ばっかりじゃねーか!!(ちなみに R, Suzuki Wagon の該当ページに載っていたのはマクラーレンP1である。本当にひどい)

どういうわけか "Anne, Princess" のページが23, 30, 41, 77, 78, 86, 90, 104, 112, 124, 127, 128, 130, 134, 137, 144, 159, 163, 166, 170, 178, 180, 182, 189, 197, 204, 296-26 と大充実だが、もちろん該当ページを開いても彼女はまったく登場しない(途中で確認を投げた)。

あと "fnnrrrrrk" って何だよ。25, 89, 105, 200ページに載っている(自称)そうだが。

 

正誤表

索引のさらに後、なんと正誤表までついている。

「チームの若手メンバーのせいでこの本には間違いが多くて謝るしかない」という文句とともに、各ページの誤りと正しい言葉が添えられているのだが、これがまたひどい。

たとえば、

14ページ 絶対にドライブすべき国リストの中にうっかり「ドイツ」という言葉を入れてしまいました。

 

34ページ 正しくは「London Heathrow Airportヒースロー空港」であり、「London Hammond Idiotport」ではありません。

 

309ページ このページは存在しません。

もちろん14ページにはそんなリストはないし、34ページに書かれているのは世界の車豆知識(もちろんここも嘘ばかり)だし、この本は272ページまでしかない。

もうね、この本、正しいことが書かれている部分を探す方が難しいんじゃない??

 

数々のネタコーナー

「今年亡くなったセレブたち」(君らが番組で殺したんだろ!)とか、3人への3分インタビューとか(もちろん内容はアレ。ちなみにジェームズへのインタビューはちゃんと "Hello." から始まるよ!)、フィンランドの有名なラリー選手一覧」とか(GT本編でもあったネタだが下ネタばかりである。Panti Wankowonkonen って何だよ)、セレブリティブレインクラッシュマシーンのマニュアルとか(存在しないゲームのマニュアルを作るな)。

もうね、もっと英語を速く読めたらと思わずにはいられない。どれだけネタが詰まってるんだこの本……。

 

未公開画像

もうこれは買って見てくれー!! としか言えないのだが、ドバイで血しぶきを掃除するジェームズとか、ジェレミーの背後で裏ピースしてるジェームズとか、ジェームズのビーチバギーの車内の様子とか、ロバを引いて歩くジェームズとか(ご機嫌)、沈みゆくレンガの車から裏ピースするジェームズとか、うさぎをだっこするジェレミーとか、花壇カーの花のにおいをかぐリチャードとか、萌えの宝庫である。どのページをめくってもヤバイ。とにかく早く買って見てくれ。

 

1-1オープニングの裏側

この本でいちばんぐっとくるのは、あの初回オープニングの Behind the Scenes である。観客の熱狂とはしゃぐ三人の笑顔がとても素敵だ。

そして何より、あのシーンの車リストがついている。錚々たるメンバーだ。ここには嘘は書かれていない、と思う。日本からはニッサンGT-Rマツダミアータスーパー20(ロードスター)が参加していたらしい。飛行機の機種も載っているし、ワイルドスピードに登場した車が出ていたこともわかった。

このリストを見ながらもう一度あのシーンを見直すべし。

 

シーズン2の予告編

www.youtube.com

すでにアマゾンJPにもGT S2の予告編が来ている。GT本での予告とあわせて楽しみでならない。2-1の公開は12月8日。今回も日本は最速公開と同時になる……といいな! 頼んだよ、アマゾンさん!

これから見てみようという方はこちらからどうぞ!

 

 

ssayu.hatenablog.com