なぜ面白いのか

見たもの触れたものを保存しておく場所。映画、ドラマ、ゲーム、書籍の感想や考察。

アイルランドで「ゲームオブスローンズ」ウィンターフェルツアーに参加してきた・3

f:id:ssayu:20180830152530j:plain

ウィンターフェルツアー連載も最終回。

前の2回はこちらからどうぞ。

アイルランドで「ゲームオブスローンズ」ウィンターフェルツアーに参加してきた・1 - なぜ面白いのか

アイルランドで「ゲームオブスローンズ」ウィンターフェルツアーに参加してきた・2 - なぜ面白いのか

 

前回ウォード城にてウィンターフェルロケ地を散策した我々は、最後の目的地インチアビー Inch Abbeyに向かった。

(旅程は2018年8月のものです)

 

 

 

インチアビー

f:id:ssayu:20180830153901j:plain

f:id:ssayu:20180830153958j:plain

ここはもともと12世紀に建てられた修道院。その廃墟である。

ドラマではここはロブたちのキャンプ地の撮影現場になった。ここでロブとキャトリンは、ネッドの死を知る。ロブの旗手たちがロブを "北の王 King in the North" と認める場面もここで撮られたとか。

バスの中でその場面の復習をしながら向かう(いたれりつくせりである)。

 

ここではなんと、ドラマの「出演者」たちとの記念撮影が待っていた。

f:id:ssayu:20180830154555j:plain

f:id:ssayu:20180830154619j:plain

ダイアウルフのサマー&グレイウィンド役をつとめた2匹!

公式ページの旅程にはこのことは書かれていなかったから、2匹が来てくれるかどうかは2匹の体調やほかのお仕事次第なのかもしれない。

ちなみにウィンターフェルフェスティバルに行けば、彼らとの記念撮影ができるらしい。ドラマ引退後も働き者の2匹である。トレーナーのお兄さんが呼べば、カメラ目線もキメてくれる。

 

f:id:ssayu:20180830155315j:plain

f:id:ssayu:20180830155423j:plain

ここではスターク家の旗と武器の貸し出しがあるので、みんな思い思いに手にとって記念撮影していた。サム似のお兄さんがアイスを持って撮影している……。

このときあったのは、アイス(ネッドの)、ロングクロウ(ジョンの)、ニードル(アリアの)、ウィドウズウェイル(ジョフリーの)、あとマウンテンの長剣。ヴァリリア鋼の短剣もほしいところである。

しかし自分の記念写真を見てつくづく思うが、長剣の写真映えすごい。めっちゃかっこよく撮れてる(しかし秘蔵である)。

 

f:id:ssayu:20180830160759j:plain

f:id:ssayu:20180830161642j:plain

廃墟の廃墟っぷりもいい。

ここはロケ地であると同時に、歴史的な場所でもあることを思い出させてくれる。

 

そんなわけで、長旅もこれにておしまい。

帰り道は本編を1-1から流し、1-2を半分くらいまで見たところでダブリンに着いた。朝の集合場所でおろしてもらえるので帰り道がわからないということもなく安心。

f:id:ssayu:20180830162927j:plain

このハープの橋(Samuel Beckett Bridge)の近くでおりることになる。

 

ガイドさんの話

旅程については一通り語ったので、ここからは我々を案内してくれたガイドさんについて、わたしにわかった範囲でメモを残しておく。

f:id:ssayu:20180830163456j:plain

バイキングがそのまま陸にあがってきたみたいなこのお兄さん、名前はエリック。

もとは音楽専攻の学生だったらしい。あるときとあるドラマのバイキング役者募集のおしらせを見て、俺は髪も長いし髭ものばしてるし、いけるんじゃないかと思って応募。見事審査に通る。それが彼の人生を大きく変えた。

以後、彼はバイキング役でさまざまなドラマ、映画に出演。どうやらバイキング系役者グループのようなものがあるっぽい? そこでバイキング系役者仲間とたくさん友達になったとか。仕事の横のつながりというやつか。

「ゲームオブスローンズ」はもともとファンだったところに、バイキング系役者の募集があるのを知って応募したらしい。審査に通り、S5以降は毎シーズンさまざまな役で出演している。

最初の役は野人。ハードホームの戦いにトアマンドたちと参加したとか。

ドスラク人役でも何度か出ているらしい。ドスラキーメイクを施した写真を見せてもらったが、ほとんど素顔がわからないっ……。本編を見直してエリックの出番を探してみようかと思っていたのだが、見つけられる自信がない。

彼にとっていちばん思い出深い撮影は、やはりバトルオブバスターズだそうだ。何か月もかけて準備し、撮影も長期間にわたったらしい。毎朝1時間メイクし、完成したらロケ地に向かい、朝から晩まで戦いまくり、終わったら宿に戻って数時間寝て、朝になったらまたメイクから。そんな生活が数週間。作中で数十分のシーンに、長大な時間がかかっている。撮る方も撮られる方も大変だが、それをつないで編集することを考えると気が遠くなりそうだ。

もちろん毎回それぞれの役にアクションをつけるので、それも覚える必要がある。エリックは背も高いし体格もいいので、アクション映えしそうだ。

GoTの台本はデータで届き、保存は不可。一定期間を過ぎるとアクセスのためのパスワードが無効になるらしい(ちょっとここ正しく聞き取れたか自信がない)。だからネットに出回っている、自称「S8の漏洩台本」はみんな偽物なんだよ、とのこと。

 

エリックの素の話し方は思いきりダブリンアクセントなので、ツアー参加前に少しでもダブリンアクセントに慣れておくのがおすすめ(たぶんほかのガイドさんも基本的にアイリッシュアクセントだと思う)。

わたしにマントを着せてくれるとき、マネシツグミのピンにすぐ気がついて "Nice pin!" とにっこりしてくれたのが忘れられない。余談だが、あのマントは内側にベルトがついており、背中から胸に通して固定するので、歩いていてもずれない高性能である。撮影に使われたマントもそうなっているに違いない。

 

彼に「日本でもGoTは大人気?」と聞かれて「人気だけど not so big かな……いや not yet だと思う!」と答えたら「そうだといいね!」とのこと。そうだといいなあ!

「でもきみは big fan なんだね?」と聞かれたので「もちろんです!!」と答えておいた。

 

ほかの参加者

この日の参加者は7人だったのでサンプルが少ないが、トレッキングがメインのツアーなだけにみんな健脚である。ダブリン出身のカップルと、アメリカから来たカップルと、フランスから来た姉妹、あと日本からぼっち参加のわたし。

わたしはもちろんマネシツグミのピンをつけており、ターガリエンの家紋缶バッチをつけた女性もいた。持っているグッズを身につけるチャンスである。わたしは普段からピン装備だけど。

 

食事のときに同席したアメリカ人カップルに「好きなキャラは?」と尋ねてみたところ、女性の方は「メリサンドル」と即答した。おお、いい趣味してる。「彼女はS8で戻ってくると思う。ポジティブな形で」と予想していた。戻ってくるだろうけど死ぬのでは、と思ったが、黙っておいた。

男性の方はダヴォスがお気に入りらしい。わたしも好き!!!「あいつはいい奴や」としきりに言っていた。

今気づいたが、メリサンドルファンとダヴォスファンでよくカップルが成立したな!? 戦争不可避ではないのか。

わたしが「ピーター・ベイリッシュが好き」と言うと、女性の方は「マジで……?」みたいな反応だった。いやメリサンドル好きさんからそんな反応をもらうのは心外だぞ!

「S7のラストで泣いた」と話したら「わたしは快哉をあげた」とストレートなお返事。くっ……それが世の大半の反応だと知ってたけど!!

とはいえ普段なかなかネット上以外でこんなふうにドラマの話で盛り上がる機会がないので、そんなやりとりも楽しかった。

 

さてウィンターフェルツアーレポはこれにておしまい。お付き合い多謝。

自分も行ってみたいと思ってもらえれば幸いである。予約はこちらから!

Game of Thrones Tours Ltd | cloaks, swords and helms

 

 

ssayu.hatenablog.com