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RVで旅するネバダの砂漠「グランドツアー」1-8感想

S3で2回目になるスペシャル回! いつものロードトリップノリかと思っていたらとんでもない異色作で、笑わせてもらったしいったい何を見ているのかわからない不安感も味わうことができた。

特に現在、アメリヒストリーチャンネル「プロジェクトブルーブック」という実話に基づいたUFO調査ドラマを追っているせいで、なおさら楽しめた。いわゆるX-ファイル型のドラマ作りのパターンに沿って作られた構成というか。

 

以下はネタバレ感想。

 

 

RV車で旅するネバダ

今回はアンディPからの要請で、RVに乗ってアメリカ西部を旅することになった三人。

Pが借りてきたのはウィネベーゴ チーフテンというキャンピングカー。アメリカが舞台なのでキャラバンではないのだ。速度は出ないし内装もラビッシュということで、当然のように車が気に入らない三人。

そしてアメリカのコーヒーも気に入らないジェレミー

(`゚Д゚) <今まででいちばんおいしかったコーヒーはミラノで飲んだやつ。

(`゚Д゚) <アメリカのホテルのロビーでは14000杯の最悪なコーヒーを飲んだ。

やたらとアメリカのコーヒーをdisっていくジェレミー。「アメリカンコーヒー」を作るジェレミーを見つめるリチャードの悲しそうな瞳よ。

なお現在ジェレミーは休暇でベトナム旅行中なのだが、

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ベトナムの飲み物は気に入っているらしい。よかったよかった。

わたしもトップギアベトナムSPを見て二回ほどベトナム旅行をしたが、夏はめちゃくちゃ暑いという以外は、ごはんはおいしいし果物はおいしいし、いいところだ。とにかくスイカジュースとバインセオを試してほしい。おいしいよ!

 

RV車(改)で旅するネバダ

PのRVが気に入らない三人は、それぞれ一台ずつ車を買って自分好みに改造してきた。ようやくいつもの流れである。

ジェームズ:フォードF550 ナショナルトロピカル→パブ化

ジェレミー:シボレーペースアロー→船化

リチャード:???トラック→テント化?

ジェレミーとリチャードの車の素材が何だったのかわからなかったが、いずれにせよ原型をとどめていない。

ジェームズのパブはデザインの素晴らしさもさることながら、ジェレミーとリチャードの好みの酒が置かれているのがとてもいい。ご馳走するつもりだったんだなあ……(最初だけは)。

ジェレミーの車は快適さという点では疑問だが、船をモチーフにした改造という発想は面白い。そのうちどこかのメーカーがガチで真似しそう。しかし炎天下の中、屋根での運転はキツい。

相変わらず微妙に当初の条件からはずしてくるリチャード。とはいえ最も「キャンプ」らしい雰囲気ではある。

 

これを見て、トップギア15-4キャンピングカー改造回を思い出した。あのときはジェームズのこだわりトイレの印象が強かったが、今回のこだわりトイレはジェレミー作だ。キャンプとトイレの問題は切っても切れないのであるなあ。

ジェレミーはあのときもやたら真っ白なキャンピングカーにしていたし、リチャードはランドローバーを改造してやはりコンパクトにまとめていたし(展開後はやばかったが)、なんというか嗜好はあまり変わっていないなと思った。懐かしい。

 

下ネタ連発

あまり解説するようなことでもなさそうだが、リチャードとジェレミーがキャッキャしてるのがかわいかったので書き残しておく。

Wanderer → 放浪者

Gearbox → ゲイを意味する隠語

Desire → 欲望

Hemispere → 半球

Open Range → 「オープン」な範囲とか並びとか

Cougar → クーガー(ピューマ

Sprinter → 短距離走

深くはつっこまないが、どれもこれも最悪だな! ジェームズの泡しかないビールの方がマシである。

 

バハ・バグ/デューンバギー

アメリカらしく多数決という名の暴力によって、三人はアメリカらしいモータースポーツに挑戦。

ジェレミー:ジェイクス・ファブワークス JF5U

ジェームズ:アルミクラフト・クラス10

リチャード:???(緑のピックアップトラック

ジェレミーの車のタイヤの仕組みがすごい! ああやって衝撃を吸収しているのか。

このシーンのカット、すごくきれい。

しかし今回の見どころは何といってもバギーではしゃぎまわるジェームズだろう。

J`^ω^) <WHEEEEEEEEE!!!

なんてかわいいんだ。そしてなんてジェームズ・メイらしからぬアグレッシブな運転なんだ。今回は替え玉じゃないぞ!

(`゚Д゚) <滞空時間でスナックが食べられそうだ

見ているだけだとそんなわけあるかと思うのだが、実際に乗っていると体感時間はもっと長いのだろう。ジェットコースターで落ちていく直前~落ちていくまでの時間って、普通に流れる時間よりずっと長く感じられるし。

リチャードの頭に何かがぶつかってきたあれは何だったのだろう。あまり演出のようには見えなかったのだが。タイヤが小石を撥ねたとかかなにかだろうか……。

 

大自然キャンプ(騒音)

(;`゚Д゚) <Back to the tent!(ごまかしの手段)→画面切り替わらず

この流れは楽しいw

(゚∀゚) <They(ジェレミーの車と僕の車)are actually tied in the knot...

車が「結ばれちゃった」と言っているが、tie the not で「結婚する」の意味があるので(日本語の「結ばれる」とまさに同じ意味である)、「車が結婚しちゃった」にジェレミーは笑ったんだな。なお字幕は「もう完全に合体してる」であった。前回に続き、字幕屋さんが地味にがんばっている。

エール(イギリスのパイントグラスではなくてアメリカンスタイルなグラスである)+鉢植え+本+ピーナッツ? を揃えて詩作に耽るジェームズ。絵になるね……と思っていたが、この後の展開はお約束通り。

なおジェームズの詩はちゃんと脚韻を踏んでいる(shite, right と bing, in で)し、音節数もそろえてあって上手いと思う。内容はアレだが。

エリア51とかロズウェル事件とかは、そのうちプロジェクトブルーブックでも取り上げられそうだ。The American は出ないだろうけど(あれ一瞬スティグかと思ってびっくりした)。

 

スプリングマウンテンレースコンプレックス

またしても多数決という名の横暴によりレーストラックに出かけることになった三人。今回彼らが選んだ車は、

ジェレミー:シボレーコルベットZR-1

リチャード:ジープグランドチェロキートラックホーク

ジェームズ:キャデラックCTS-V

の三台。

とんでもないパワーを乗せた2.5トンのオフロードカー(トラックホーク)、オフロードでも乗り心地重視(キャデラック)、なんかめちゃくちゃ扱いにくいコルベットヴィラン向けデザインだな~!)とそれぞれ個性的。

ちなみにジェレミーの言っていた「あるレース」とは、デトロイトで行われたインディカー2018のことである。本当にGM副社長マーク・ロイスが乗っていたらしい。

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まったく気の毒でならない。怪我が重篤なものでなくて本当によかったね!

なおこの日ジェームズが着ていたシャツはこのときのと同じ。このヌードルシャツわたしもほしい!

 

キャンピングカー耐久レース

些細なアクシデントがありつつも、砂漠のドライブを楽しんだ三人。パブが大惨事で悲しい。トップギアのカートレイン回とかで見た景色が……。

結局「RVは楽しくない」という結論に至り、車を破壊することに。

トップギア時代、スタントカーレースといえばリチャードの担当だったものだが(あの一連のシリーズ、どれも好きだったな~!)、今回は三人がそろって出場である。

結局ジェレミーと謎のアメリカンとの一騎打ちはジェレミーが制したわけだが、そこからのあのエンディング。なんなの!!!?!?!? なんなのか全然わからないまま本当に終わってしまったけどなんなの!? これはトップギアにも過去のグランドツアーにもなかったタイプのエンド。SPならでは、なのか……。

視聴者の感想を眺めていると今回のこれはバカ受けだったようなので、こういう攻めの姿勢の謎回が今後も見られるかもしれないと思うとS4以降も期待が高まる! 台本を書いている、すにふことリチャードポーターさんもグッジョブ!

 

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