「ウエストワールド」シーズン2も完走した!
見る前は「物語構造全体を使ったどんでん返しは一回しかできなくない? シーズン1よりも面白く作れる?」と心配していたのだが、今回もがっつりやってくれた。しかもシーズン1よりも難易度が上がっている。すげーな!
しかしシーズン1はそれ単体で物語としてきれいに完結しているのに対して(というかおそらくパイロット版として単発で終わることまで考えて作られたのであろう1-1があまりにも完成度が高く美しい)、シーズン2はシーズン3以降の展開を想定しながら作られている部分があると思われる。その分物語に広がりは出るのだが、現時点では意味がわからないところもある。
そんなわけで今すぐにでもシーズン3を再生したいのだが、シーズン1を見た時点での作品理解を言語化しておいたおかげでシーズン2の理解がだいぶ楽になったため、それなりに難解であろうシーズン3を見る前にシーズン2について考えたことをまとめておきたい。
シーズン1の時点でわかりきっていたことだが、この作品は明確な入れ子構造を持つ。
シーズン1ではそのいちばん内側、すなわちパークを描いた。
シーズン2ではそのひとつ外側、パークの外の世界を部分的に(パーク関係者の視点からのみ)描いた。
そしてシーズン3ではさらにその外側(パーク関係者のさらに外側の環境、あるいは時間的な意味での外側)を描くのだと思われる。
入れ子の内側から外側を見ることはできない。パークの外の世界について、視聴者はホストとまったく同程度の知識しか持てない。
次第に広がりを見せることが必然の構造のため、物語の途中では情報が制限された状態で考えるしかない。が、そこが面白いということもわかっている。
そういう前提で、以下シーズン2のネタバレ全開での感想と考察。
シーズン1の感想はこちら。
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