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タイムトラベル理論の整理「アベンジャーズ エンドゲーム」考察

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見てきたーーー!

公式情報すら一切見ずに今日を迎えたため、上映時間が3時間もあるということをまったく知らず、な、なんかだいぶ時間がたった気がするけどまだ終わらない雰囲気だな……? と思いながら見ていた。買ったドリンクを序盤で一気飲みしていたら危ないところだったぜ。

あとせっかくIMAXで見たのに後半はなぜか画面が曇ってよく見えなかったのでもう一度行かなければならない。

まだあまりまとまった感想を書ける状態ではないので、一度タイムトラベル理論について整理しておきたいと思う。

ネタバレ注意!!

 

 

 

THANOS RETURNS

インフィニティウォーのラストに出てきたこの文字、これを見た当時は「えっと、そりゃそうだよね?」くらいのつもりで眺めたものだった。

エンドゲーム最初の数分でサノスが見事な出落ちを見せてくれたときにこれを思い出し、そういう意味かよ、ネタバレじゃねーか!!! と全力で突っ込んだ。

まあ強大なラスボスのいないヒーロー映画なんてありえないよね。

 

時間泥棒 Time Heist ルール?

タイムトラベルものは、時間移動によってできることとできないことのルールが明確でないとわけがわからなくなるので、重要なルールを確認しておきたい(わたしもまだ整理しきれていないのだが)。Back to the Future 式のルールではないということは作中で明言されていた。

1 過去からものを持ち帰って(=過去を改変して)現代に戻っても、戻ってくるのはもとの時間軸

ややこしすぎてうまく日本語にできない!

ある時代からインフィニティストーンを持ち帰るとその時代には石がないことになるため、その時点で世界が滅んだりする可能性があるが(ドクターストレンジ映画本編とか)、その時代から「現代」に帰っても世界は滅んでいない。出発した時間軸に戻ってくることができる。

トニーが発明したGPS的なものによってそれが可能になったようだが、理論はよくわからない。

 

2 過去を改変しても「もとの現代」には影響しない

1を前提にするとこういうことになる。つまり石を過去から持ってくるだけでは「現代」の問題を解決したことにならない。その石を使って指パッチンすることで人々をもとに戻す必要がある。

 

3 過去を改変するとそこから別のタイムラインが生まれる

たとえばインフィニティストーンをエンシェントワンからもらって帰ると、その時代から「石があるタイムライン」と「石がないタイムライン」に分岐し、「石がないタイムライン」の世界は滅ぶ。

このためエンシェントワンは当初、石を渡すことはできないと主張した。

 

4 過去から持ち帰ったものはもとに戻さなければならない

3のような事態を防ぐため、持ち帰ったものは現状復帰が原則である。最後にスティーブが過去に飛んだのはこのため。

ただ全部を完璧に復帰できるのかというとやや疑問。

ソウルストーンはもとあったところに返しておけばいいというものなのだろうか(スティーブならその際にナターシャの遺体は埋葬してくれていると思う)。

リアリティストーンをジェーンの体に戻すのも相当難しいような気がする。

スペースストーンをキューブに戻すのはどうにかなるんだっけ……?

全部の石をもとに戻すためのスティーブの旅だけで映画が5本はできそうなのだが、そのへんは想像で補うしかない。

 

5 インフィニティストーン絡みの死は何をどうしても変えられない

これはインフィニティウォーの時点で示唆されていたように思う。サノスはタイムストーンでヴィジョンを蘇らせたが、ガモーラの死は変えられなかったので。

だからガモーラとナターシャの死は変えられないのだろう。

 

6 過去に戻ると「過去の自分」と「未来から来た自分」のふたりが同時に存在する

このふたりが顔を合わせると Back to the Future みたいに気絶するのだろうかと思ったが、そんなことはなかったぜ。あのキャップ対キャップの戦いは熱かった。決着の仕方もよかったな……。

 

ティーブの過去改変?

こうして考えてみると最後にスティーブがなぜあそこにいるのかがよくわからない。スティーブが過去で自分の生を生きることにした時点でタイムラインが分岐して、しかし「もとの現代」には影響しなくなるのではないか。

別のタイムラインで数十年過ごした後にトニーのGPSを使ってあのタイムラインに戻ってきたのなら、あの装置から出てくる+GPSを装備していないとおかしいような。

ティーブはタイムラインを分岐させないように慎重に数十年過ごしたということなのだろうか。氷漬けのスティーブとタイムトラベラースティーブのふたりが存在することになるから、タイムトラベラーの方が何もしなければ大体もとどおりの歴史をなぞることになる……?(キャップは「現代」で頑張って世界の行く末を知っているので、「過去において余計な手を出さない」ことが最適解であるということはわかっているはず)

ちなみに1940年代のスティーブとペギーがダンスするシーンはあったが、スティーブの結婚指輪の相手が誰かは明言されていないため、スティーブがペギーと結婚したと即断することはできない気もする(ペギーって過去にほかの人と結婚してなかったっけ? それを変えるのは大幅な過去改変になって、もとのタイムラインからはずれてしまうような)。いやまあ、あの見せ方だとペギーと結婚したのだろうと見るのが普通だとは思うが。

 (20190427追記)

どれだけ過去を改変しても戻ってくるのは「出発したときのタイムライン」なので、スティーブが帰ってくることは可能か。帰ってくる時間を出発時間より少し前に設定して、こっそり戻ってきてGPSをはずしておけばあの状況になる……かな?

(追記ここまで)

 

2012年から分岐したロキの未来は?

2012年アベンジャーズ無印時代からスペースストーンを取ってこようとしたトニー、スティーブ、スコットチームだが、ハルク怒りの階段落ち&ロキの脱走によって阻まれてしまう。

で、あの時点でのスペースストーンはロキとともに行方不明になったのでトニーとスティーブは1970年に行くことにするわけだが、2012年の石とロキはその後どうなったのだろうか。ていうか2012年の石を復帰できないとやっぱり世界が滅ぶ気がするが、大丈夫なのだろうか。

わたしとしては2012年から分岐したロキが新しい歴史を作る話も見てみたい。正史のロキの成長と活躍と最期はもちろん気に入っているのだが、IF展開でもいいし「正史」に介入するロキがいてもいいと思う……。

 

 

タイムトラベル理論を整理しようとしたのだが、結局細部についてはよくわからない状態に。もう一度見ろということだな! あと穴のあいた部分についてはこの先も続くMCU作品の中で語られたりするといいな!

本当はここからもう少しトニーとスティーブをめぐる、この物語の「串」について語ってみたかったのだが、夜が更けてきたのでまたの機会に。

 

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