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ゴロウ・タケムラと元アラサカ社員「サイバーパンク2077」感想・5

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右がわたしです

1500ユーロドル以上もするジャケットを拾ったのに、防御力を優先して装備するとこんなトンチキな見た目になってしまうVくん。この格好のままアラサカの工場に潜入したよ!!

エヴリンのクエストが一段落したので次はタケムラさんのクエストを進めているのだが、この人がとんでもない萌えキャラで登場するたびに動悸がおさまらない。Vくんはついていくか聞かれるたびに「一緒に行きます!!」と答えている。

最初はいかにも用心棒というか武人然としていたタケムラさんが、少しずついろいろな顔を見せてくれるようになったのがもうたまらない。これから彼と一緒にどんな冒険をすることになるのか。

 

さて「サイバーパンク2077」はバグ多発で返金対応を始めたそうだ。

発売初日の売り上げで開発費と宣伝費を回収したという話だから、多少の返金は痛くないのだろう。実際、今楽しく遊んでいるプレイヤーの大半は返金手続きをとるには至らないと思われる。大抵は気にせず遊び続けるか、アップデートを待つことにするのではないだろうか。

わたしも2時間に1回くらいエラー落ちしたり、サブクエストの1つが進行不可能になったりしているが、全体として遊べないほどではない。

特に洋ゲーオープンワールド界隈は、発売直後はバグまみれという事態に慣れている。少なくとも「大規模なオープンワールドゲームでバグを取り切ることはほぼ不可能」という共通認識はある程度広まっている。それに対して「誠意ある対応をした」というのは稀に見る出来事で、むしろ評価されるべきではないかと思うくらいだ(ただし何度もできる方法ではないし、どんな会社でもできる方法でもない)。

ウィッチャーのことを考えても、たぶん5年くらいは様々なプラットフォームで売り続ける作品になるだろうから、先を見据えたマーケティングということなのだろうとも思う。3年くらいたった頃に「そろそろ買ってもいいかな」と購入する人のことを想定したマーケティングというか。お金があるからこそできることだ。

わたしとしてはこれからのホリデーシーズンに家でたくさん遊ぶためにも早くアップデートされてほしいところだが、ホリデーシーズンにバグ取りをしなければならないスタッフさんのことを考えると気の毒である。お休みはちゃんととってほしい

ただ今後もオープンワールドゲームは生み出され、発売直後はバグが多い状態のものも多いだろう。「サイバーパンク2077」の対応が今後のスタンダードになってしまうようだと、そんなことは無理な会社は大規模オープンワールドゲームは出せなくなってしまうかもしれない。わたしが危惧しているのはそこだ。

この顛末がどうなるかはもうしばらく見守りたいが、影響がどこまで波及するのか見当もつかない。

 

そんな感じで、以下ネタバレしつつここ数日の振り返り。

 

 

 

デラマンたちの「心のありか」

さて、先に前回記事の続きを書いておこう。

前回デラマン車回収クエストを半分終わらせ、「もう半分、あまり揉めずに解決できるといいのだが」と書いたわたし。完全にフラグだった

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この直後にバイクが爆発して死亡

まさか人間との戦闘があるとは。あれはデラマン車が周囲のごろつきの生体データをハックして洗脳し、こちらを襲わせてきたということなのかな。

しかしこちらはだいぶ戦闘に慣れてきたVくん。襲われても一度距離をとって隠れてしまえばこっちのものだ。

隠れたところからまずPINGで周囲の敵の数と位置を特定。マーキングできる相手は全員しておく。それからひとりずつオーバーヒートで炎上させる戦法だ。クイックハックにパークを積み、ヴィクのところで高いハッキングシステムを購入したおかげでますます強くなった。大体の敵はオーバーヒート一発で倒れる。非致死性の毒攻撃も手に入れたから、生け捕りミッションにも対応できるようになった。

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とびぬけて変なやつに会ったときのための画像です

このクエストについてのVくんの感想がこちら。だがしかし、本当にとびぬけて変なやつだったのは最後の車だ。

 

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フラミンゴの置物に陰謀を感じ、怯えて暴走するAI車。いったいどんな薬をやればこんなシナリオを思いつくんだ???

「ああ、フラミンゴは問題だな……、俺がなんとかしよう」と話を合わせて対処するVくんがすごすぎる。まあ対処というのは、人の家の庭に入ってフラミンゴの置物を破壊するということなんだけども。

しかしなぜこの地域は庭にフラミンゴの置物がこんなに並んでいるのか……流行したのか、あるいは近所のホームセンターで安売りでもしたのか。

いやはや、とびぬけて変なクエストであった。

 

そんなクエスト群をクリアすると、デラマンからお礼を受け取れる。

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彼は美について、それから生命としての進化についていろいろ語ってくれた。

あの暴走デラマン車たちも彼の抱えている一部なのだろう。矛盾した気持ちを同時に抱えることができるのが「人格」というもの。

この話はいったんこれで終わったのだが、それから数時間後に彼から連絡があった。一言「タスケテ」と。いったい何があった!? デラマン社に戻るVくん。そこには、機械たちに乗っ取られた自動車製造工場が!

このクエストがかなり大変で、進む道をなかなか見つけられなかった。まさかスーパーマリオみたいなギミックがあるとは。あの上下する機械に乗って上の階に行くのは見つけられたけど、キャットウォークの隙間をジャンプして飛び越えるのは何度も失敗してそのたびに死ぬことになった。アクション失敗で即死するのはわたしのようなアクション下手にはきつい。

たどり着いた先で、Vくんはデラマンたちの人格を統合することを選んだ。彼は「私の居場所はここにはない」「故郷に帰る」「さらなる進化を目指して発見と学習を続ける」と言って消えた。Vくんに「初めての本当の子供」を残して。Vくんは残された一台のデラマン車(「父親」とは少しキャラが違うみたい)に乗り込み、ナイトシティでの冒険に戻る。

ああ……この話がこんなほろ苦い結末を迎えるとは。

自我を持つAIというテーマ自体は定番だが、「AIが増える」「それぞれ別々の問題を抱えた人格を持つ」という展開は面白かった。デラマンはどこに行ってしまったんだろう。そして会社はどうなるんだろう。この続きはもうないのかな。

もらった車は大事にするつもりだが、今のところジャッキーのバイクばかり乗り回している。バイクの方が追い越しが楽なんだよね。

 

車といえば、各地のフィクサーたちはVくんに次々と車の宣伝を送ってくるが、どいつもこいつも前の持ち主がろくでもない。そして前の持ち主が車を手放すことになった経緯がろくでもない。今のところ一台も買っていないのだが、お金もだいぶ増えたし何か買ってみようかなあ。

 

 

黄昏のタケムラさんとVくん

さてデラマンクエストが一段落したのでメインクエストに戻ってきたVくん。オダとの邂逅をすませたタケムラさんはハナコ様とパレードで面会するための情報収集をしていたが、それがすんだようだ。

ふたりで協力してアラサカの工場に潜入し、パレードでハナコ様が乗るという山車にウイルスを仕込むことに。この前後の流れでタケムラさんがすっかり気に入ってしまった。

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かつてテレビで有名なコメディアンだった「ヒデシ・ヒノ」に間違われるタケムラさん。「東京へ行きたいか」をやってくれと言われて渋々応じる。しかしファンにはがっかりされてしまう(いや本人じゃないからね)。

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悪乗りしてネタをひっぱるVくん。

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ワカコの家の近くだったかな?

町でヒデシ・ヒノのポスターを見つけると、Vくんが「タケムラ……」と呟く。そんなに似てるか?

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屋台で焼き鳥(つくねに見えるんだが)を食べるふたり。タケムラさんは味が気に入らなかった模様。Vくんは完食した。
我がコーポVくんは、タケムラさんと話していると「元アラサカ社員」としてのコメントをしばしばしてくれる。これが結構面白い。タケムラさんはサブロウ・アラサカに心酔しアラサカ社のしてきたことを肯定するが、Vくんは会社のあり方に疑問を持っている。「ヨリノブのせいであの日に大切な人を失った」という共通点で結ばれているふたりだが、この先も仲良くやっていけるだろうか。

 

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暮れつつあるナイトシティを眺めながらおにぎり談義。ちなみにわたしは梅派だが、鮭もたらこも好き。

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Vくんがリクエストしたときは却下されたピザだが、その後注文してくれたらしい。

野良猫を見て、幼い頃に聞いた化け猫の話をしてくれた。

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タケムラさんは千葉出身。日本一のスラム街になってしまったという千葉、何がどうしてそうなった。

コーポVくんも子供の頃の思い出を語ってくれたが、どうやらナイトシティ出身らしい。夜になるとよく星を探していたそうだ。

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このへんの話が本当にツボ。

「仕えるべき主と出会うことで生きる目的を得た」キャラがめちゃくちゃ好きで、それに「主を失った」を加えるとさらなる萌えポイント加算なんだなあ。

自分の手が汚れているのはわかっていて、でも「この世界で手を汚さず生きていける人はいない、ならどんなふうに汚すかが大事」なのだと自分のたどってきた道を肯定しようとしているのも好き。

企業に縛られる生き方を捨て、自由に生きる喜びを知ったVくんとはどうしても相いれないのだが、このふたりがこれからどんな関係になっていくのか楽しみだ。

 

アラサカの工場潜入は大変スムーズにいった。事前の観察パートで、全部のポイントをチェックし終えた後もしばらく眺めていると発生する会話を全部聴くと、ここが楽になるんだな。

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コーポVくんマジでできる子だな。話の運びも上手かった。

工場内でもずっとステルス状態で敵を炎上させて進んだ。部屋に入る前に監視カメラを探して電源を落とすことを覚えたわたしに死角はないぜ。

ミッションを完璧に終えたVくん、ダメージを受けたのはミッション後に陸橋から飛び降りて足がグキってなったときだけである。やったね!

 

作戦後、次の作戦決行日まで再び分かれて準備を進めるタケムラさん。メールきた! 作戦決行か? と思ったらこれ。

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どうやったらこんな誤爆するんだよ!

あざといさすがタケムラさんあざとい。タケムラさんうどん好きなの……関東風かな……。この作戦が終わったら、一緒に天ぷらうどん食べに行こうね……(死亡フラグ)。

 

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